中国ではザリガニを「小龍蝦」と呼ぶ。「龍蝦」は伊勢エビやロブスターを意味する言葉で、それの「小さい」ものということで名前にも高級感があり、全国的に美食として好んで食べられている。しかし、昔から中国にあった料理ではないという。
もともとは「北米原産のザリガニが第2次世界大戦中、日本を通じて中国に持ち込まれ、中国南部で繁殖し、最初に湖南省の名物料理となった」とのだという。湖南料理は中国で一番辛い料理と言われ、「麻辣小龍蝦」と呼ばれるスパイシーなザリガニ料理は徐々に若者達の間で人気となり、今では全土に広まって愛されるようになった。
日本では一般的にザリガニを食べる習慣はないが、記事は「増殖しすぎたザリガニが水路に溢れ、日本人を困らせている」と伝えると、ネットユーザからは「中国人はザリガニが大好きなので、どんなに増えても困ることはない」という声が寄せられた。実際、ここ数年、中国人の間でザリガニ料理が人気となっているために、養殖の出荷量も年々増加しているようだ。
中国でザリガニ料理の値段はそこまで高くはないが、頭や殻を取ると食べられる身はわずかなので、「ザリガニを好きな中国人はお腹一杯食べることに憧れている」らしい。こうした中国人の食欲の前に、ザリガニの?殖力も到底かなわないと言えそうだ。ザリガニは繁殖の環境や調理の仕方によっては、寄生虫の危険もある食材なので、日本人が食べる場合には慎重さが必要かもしれない。
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