デコレーショントラック(デコトラ)は主に塗装や電飾の装備によって外観を派手にしたトラックだ。アートトラックとも呼ばれ、一昔前には多く見かけたが、これは日本独特の文化だったようだ。
中国メディアの今日頭条は19日、デコトラについて紹介する記事を掲載した。

 まず記事は、海外のトラック文化について紹介。ヨーロッパのデコトラは「比較的おとなしめ」で、よくあるのは契約している物流会社関連の絵柄や、個人所有であればオリジナルの柄や家族を車体に描いたもので、内装に凝る人もいると伝えた。それでも「原型はとどめる程度」だという。

 一方、日本のデコトラは海外と比べても一味違うと紹介。車体を電飾やあんどんで飾った「度を越した装飾」が一種の文化として一世を風靡したと伝えた。日本におけるデコトラダンプを語るに際し、映画「トラック野郎」シリーズは欠かせないだろう。筆者はこの映画の与えた影響について、大げさで個性的な暴走族風のトラックに反抗的な青少年が引き付けられ、改造がブームになりトラック運転手になりたい若者も増えたと紹介した。

 とはいえ、デコトラは法律によって定められた範囲を超えた改造をしてしまうと、公道を走行することはできない。それに、派手な装飾は荷主側に好まれず仕事を受けにくい現状があるようだ。そのため、デコトラを見かけることは少なくなったが、デコトラ愛好家は趣味やイベント用などのために所有しているという。

 そのため現在のデコトラは外観の派手さのほか内装にも凝っており、荷台スペースにはシャンデリアや電子レンジ、冷蔵庫、クーラーなどの家電が揃っているという。
つまり中身をキャンピングカーのようにしているようだ。記事は左右のサイドに「トラック野郎」の主役が描かれているデコトラを紹介しているが、きちんと著作権を取っていると紹介、愛好家の真面目さに感心している。記事は結びに、日本のデコトラ愛好家は「夢を追っている」と伝えている。

 中国では日本のようなデコトラを見かけることはまずない。やはりこれは日本独特の文化なのだろう。最近では見かけなくなってきたものの、文化の1つとして残していってもらいたいものだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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