他の外資系スーパーに比べるとかなり出遅れた感が否めない出店タイミングで、コストがこれほど成功できたのはなぜか。中国メディアはその成功の秘訣を分析している。
その理由の一つが、有料会員制度。以前に比べて若い世代は会員費を払ってでも安くていいものを手に入れたいと願っている。今は、会員制度に対してさほど抵抗がなくなっているのだ。さらに、この世代が欲しいものは単に安いものではなく、安くていいもの。コスパさえ優れていれば、会員費は十分必要経費と感じているのだ。
さらに、そろそろネットショッピングに飽きてきた若い世代は、買い物に刺激的な体験を求め始めていることも理由の一つだろう。実際、多くのネットショップサイトが実店舗の出店を模索している中、コストコはすでにこれまで消費者にショッピングがもたらす新鮮な体験を提供してきた。
今後、こうした成功モデルが中国でも容易に模倣されるに違いない。少子高齢化や、お一人様世帯が増加する中国大都市で、大容量を中心とした商品を取りそろえるコストコの強みが、どこまで活かせるか。さらに、若い消費者の心をつかんで離さない商品開発などが今後の生き残りのカギを握ることになりそうだ。(イメージ写真提供:123RF)
【関連記事】
ウエイターは認知症患者、「忘れられないレストラン」になぜこれほど多くの中国人が泣いたのか
米コストコ中国1号店、オープン初日に駐車場入り3時間待ちの大盛況
アリババグループの中国小売改革、LSTで農村部まで130万店に商品卸が可能に
中国で19歳以下のZ世代に化粧品需要拡大、アリババ天猫の美容品売上高は前年比60%超成長
中国の春節商戦は不発? 新築住宅販売は前年比80%減の地域も