新型コロナウイルスの影響で、以前より家庭で時間を過ごすことが多くなっている。これに伴い親子で時間を過ごし、会話する機会も増えているかもしれない。
最近中国の家庭教育に関する問題が浮上し、早急に対策を取る必要があるとされている。一体それは何なのか、中国メディア熱備資訊はこう語る。

 ある調査によると、中国の76%の親たちが家庭教育の質を改善すべきと回答している。また、中国の子どもの73%は、親は自分にとって家政婦か教官のようだと評価している。さらに、85%の教師も学生たちがコミュニケーションで問題を抱えていると回答し、中国の家庭教育の問題点が浮き彫りになっている。

 どうしてこうした状況になってしまったのか。
中国の多くの親たちは子どもの成績を重視するあまり、家事はさせず、勉強漬けにし、子どもにとって親は食事や身の回りの世話をするだけの存在になっている。結果、家庭では親子のコミュニケーションなどはなく、家庭は勉強の事で常に緊張した状態が続いているという。

 また、親たちも長時間共働きしているケースが多く、当然家にいる時間は短くなっている。子どもと顔を合わせば成績の話しかしないため、親子関係が緊張し会話の時間や質が低下しているとのこと。そのため、多くの子どもたちもどうやって親とコミュニケーションをとればいいのかもわからない、と感じているようだ。

 中国メディアも「多くの親たちは全ての責任を学校に任せきりにし、家庭で子どもたちを教えるということを怠っている。
昔は親こそが子どもの最高の教師という認識があったが、今では成績のことしか頭にない親たちが多く、親身になって子どもと向き合う方法すらわからない」と率直に現状を伝えている。

 日本も核家族化、少子化の影響で、ライフスタイルや子育てのあり方も変化している。仕事を持つ親は子育ての時間不足を悩み、育児に不安を抱える親も多い。家庭教育の課題はどちらの国でも沢山ありそうだ。コロナウイルスで休校になったり、テレワークになったりする中、家族で過ごす時間が増えている。家族との時間をたくさん持てる点が、今回の騒動の唯一のメリットとも言えるかもしれない。
(編集担当:時田瑞樹)(イメージ写真提供:123RF)


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