中国の文房具店では中国産のペンやノート、消しゴムがところ狭しと並ぶ中、日本ブランドの文房具が今でも人気だ。しかも、独創的なアイデアを持つ日本の文房具は中国国内での売れ行きも好調だ。
中国メディアは「中国の文房具業界が日本に逆転する日は来るのか」と問いかけ、中国と日本の文房具業界について分析している。

 まず記事は、中国における文房業界の新製品開発について分析している。例えば、今年の春に人気だったのが「桜」シリーズ。今年は新型コロナウイルスのために多くのお花見の計画が中止となったこともあり、せめて文房具でお花見してもらおう、という試みのようだ。桜デザインの、ペンやノート、消しゴムやファイルケースなどが人気とのこと。

 とはいえ、「製品開発力」に関していえば、中国の企業は日本を含む海外の文房具企業に比べ劣っていると客観的に分析している。中国の多くの文房具企業が創業されたのは、1980年~90年以降の改革開放の時期。需要の急速な伸びを、中国企業だけでは賄うことはできず、多くの日本企業を含む海外の企業が中国に進出してきた。そうした文房具企業は中国の企業よりも歴史が長く、商品開発力を持っている。記事は、現時点ではまだ中国の文房具企業の商品開発力は成長の余地があると認めている。

 記事は、日本の文房具企業の人気商品をいくつか紹介しその開発力を称賛している。例えば、2020年に発売された「透明消しゴム」は中国でも大人気になっている。
他にも、日本の三菱やパイロット、ゼブラや無印良品といった文房具を取り扱う企業の商品はどれも高級感があり質が高く、特に大都市や中規模都市での人気が高い。記事は「こうした日本の文房具は今でも、大都市における競争力が高い」と述べている。

 日本の商品開発力と独創的なアイデアは長い歴史の中で培われてきた、日本の貴重な資産ともいえる。一朝一夕にはまねできない、人々の心をつかんで離さない商品をこれからも生み出し続けることこそ、日本が世界で、アジアでこれからも輝き続け、生き残るための道筋と言えるだろう。(編集担当:時田瑞樹)(イメージ写真提供:123RF)


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