中国のポータルサイト・百度に8日、「中国の正式名称は中華人民共和国だが、日本の正式名称は何だ」とする記事が掲載された。

 記事は、中国の正式名称は「中華人民共和国」であり、やや長いために慣習として「中国」という略称を用いていると紹介。
慣習として略称を用いるケースは中国に限ったことだけでなく、世界の他の国でも同様のことが行われているとした。

 その上で「われわは日本の正式名称をあまり聞いたことはない」と指摘。日本にも正式な国名はあるとしつつ、歴史的に複雑な経緯をたどってきたとした。そして、紀元1世紀ごろに後漢の洪武帝が「倭」という国名を与えたことを紹介し、日本が遣唐使を盛んに送っていた7世紀末から8世紀初めごろに、則天武后が「日本」という称号を与え、以後正式に「日本」を名乗るようになったと伝えている。

 その後、武士の時代を経て19世紀の江戸時代末期を迎え、1854年の日米和親条約締結によって開国が始まると、江戸幕府は「大日本帝国」を国号の一つとして使い始めた。そして明治の世になると1889年に大日本帝国憲法が発布された。しかし、この段になっても国号を「大日本帝国」で一本化する流れは起きず、「日本国」、「日本帝国」などの呼称が併存する状態だったようだ。やがて、第2次世界大戦いn向けて国際情勢が緊迫しつつあった昭和10年になると、外交上「大日本帝国」で国号を統一することが決まったという。

 記事は、「大日本帝国」という国号は1945年の太平洋戦争終戦を経て、翌年の新憲法草案作成の中で「日本国」という名称に変更され、47年に「日本国憲法」が公布されて以降、現在まで日本は「日本国」という非常にシンプルな正式名称を持つに至ったと伝えている。

 なお、現行の日本の法令では「日本国」を国号とする規定は存在しないという。近ごろ中国のネット上で「日本の首都は実は東京と決まっていたわけではなかった」とし、日本に首都を規定する法令がないことがしばしば紹介されているのを見かけるが、現状では日本の首都も国号も慣習に基づくものということになるようだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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