日本には中国から学び発展させてきたものがたくさんあるが、中国以上に活用され、国の発展に貢献したものも多い。中国メディアの百家号は14日、「日本は古代中国から学び、強国になった」と、日本の学ぶ力に敬服する記事を掲載した。


 記事は、古代中国は他国が使者を遣わして学びに来るほど進んだ先進国家だったと紹介。中国の歴代王朝における進んだ思想や技術は、時には「国外において極めて高く評価されたものもあった」という。

 続けて、清代の思想家である魏源による世界地理書「海国図志」は日本で高く評価されたと紹介。この地理書は「外国の文化や技術に通じ、それを学び、取り入れることで外国に対抗する」のが目的で出版されたが、清王朝は「国民を動揺させ、西洋に媚びている」との政治的な理由でこの本を弾圧し、最終的には2000冊も販売されなかったという。

 逆にこれを「至宝」とありがたがったのは日本人だと紹介。当時日本では、先進的な思想を持つ人たちが競って手に入れようとしたと紹介。事実、明治維新の精神的指導者とされる吉田松陰もこの地理書を高く評価したと言われるが、記事は「明治維新は海国図志から大きな啓発を受けたと言える」と振り返っている。

 記事はほかにも「陽明学」も日本で「中国以上に活用された」と紹介、日本の近代化への道を後押ししたのが「陽明学」だと伝えた。確かに、幕末の志士たちのなかには陽明学を信奉していた人物も多かったことから、維新運動は陽明学の影響を受けていたと言えるだろう。

 記事は、中国の思想や技術が、中国よりも日本をはじめとする海外で認められて発展し、優れた思想などを活用した結果として日本は飛躍的な発展を遂げたと伝えている。価値あるものを選別し、柔軟に取り入れて発展させる姿勢が、日本を強くしたと言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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