ポッカサッポロフード&ビバレッジの豆乳ヨーグルトカテゴリーが好調だ。「SOYBIO(ソイビオ)」「ソヤファーム 豆乳で作ったヨーグルト」トータルの前期(12月期)売上高は前年比20%増の21億円に達し、豆乳ヨーグルト市場の過半のシェアを握る。


「SOYBIO(ソイビオ)」は、大型容器の「プレーン無糖400gカップ」が牽引役。

同商品は昨春のパッケージ刷新以降、販売店舗の導入が進んだことと昨秋に展開したキャンペーンが功を奏して好調に推移している。

一方、小型容器でトクホの「ソヤファーム 豆乳で作ったヨーグルト」(プレーン、アロエ、ブルーベリーの3種)も“生活習慣対策”アイテムとして安定的に売上げを伸ばしている。

今後の方針について、大久保正孝レモン・プランツミルク事業本部事業企画部長は「カテゴリー№1メーカーとして豆乳ヨーグルト自体のカテゴリーの価値をしっかり発信しながらカテゴリー自体を広げていく」と語る。

豆乳ヨーグルトとは、豆乳を乳酸菌で発酵させてつくられる植物性ヨーグルトのことで、一般的に大豆たんぱく質や大豆イソフラボンが摂取できるほか、コレステロールゼロでヨーグルトに比べて低カロリーで低糖質の設計が特徴となっている。乳製品を使用していないことから乳アレルギーの人にも適している。


今年は、カテゴリーの価値発信とともに「ソイビオ」の認知拡大に取り組む。「豆乳ヨーグルトの認知度は50%程度あるが、『ソイビオ』の認知度は10%にまで達していないため、豆乳ヨーグルトと『ソイビオ』を知っていただきトライアルしてもらう活動を展開していく」。

認知度向上策としては、WebとSNSを活用し4月から動画広告の展開を予定。店頭販促では、昨年展開したHELLO KITTYとのコラボキャンペーンが好評を博したことから今後も同様の企画を推進していく。

プランツミルク事業全体では、豆乳ヨーグルトと「ソイビオ」のさらなる認知拡大に加えて、アーモンドミルク「アーモンド・ブリーズ」の強化と事業領域の拡大を方針に掲げる。

「アーモンド・ブリーズ」の前期売上高は前年比60%増を記録。
今年は、チルドとドライの多彩なラインアップと自販機を含めた幅広い販売チャネルを強みに勢いを加速していく。

チルドはパッケージを刷新してトライアル喚起を図り、ドライでは缶容器の新商品「アーモンド・ブリーズ やさしい甘さのアーモンドミルク」を3月26日に発売開始した。外食チャネルにも「アーモンド・ブリーズ」を使用した新たなメニューを提案していく。

事業領域の拡大については、植物性素材に発酵を組み合わせたものを検討。「年内に何かしらのアプローチをしていきたい」と意欲をのぞかせる。

プランツミルク市場については「豆乳が約700億円、アーモンドミルクが約70億円で、今年は参入が多くプランツミルク市場はすぐにでも1千億円に達するととらえている。
豆乳ヨーグルト市場もまだ50億~60億円の規模だが、26年には120億円に拡大すると予想している」との見方を示している。