チョコレート消費拡大へ11社の力作結集して魅力発信 カカオショック・値上げ基調の逆風を打ち返すべく新商品など提案
商業組合首都圏お菓子ホールセラーズの小黒敏行理事長
 チョコレート市場を取り巻く環境は厳しい。カカオショックで主原料のカカオ豆が高騰し、コストアップを少しでも吸収しようと商品は値上げ基調にある。


 このような逆風を打ち返すべく、11日都内で「2025年秋季チョコレート新商品合同発表会」が開催され、メーカー11社の秋冬に向けた力作が結集。売場での需要喚起につなげるべく卸売業の来場者に向けてアピールした。

 昨年は約800人が来場。今年は1000人以上の来場を見込む。

 開催前、朝礼で挨拶した商業組合首都圏お菓子ホールセラーズの小黒敏行理事長は「お菓子は1人あたりの喫食量が増えている業界。新商品で消費者に楽しんでいただける数少ない業界でもあり、頑張っていきたい」と語る。

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商業組合首都圏お菓子ホールセラーズの小黒敏行理事長 続いて挨拶した東京11社会の代表幹事社・明治の佐藤雅幸氏は、業界全体の課題について「売上げはなんとか確保できている状況が続いていると思うが、これだけ(店頭)価格が上がると消費者がついてきて下さるかが懸念される。物量確保というところが1つテーマになっている」と述べる。

 会場では、チョコレートにビスケットやグミ、果実を組み合わせた新食感の提案や、主力ブランドでは原材料を見直して価値を高めつつ単価アップを図ろうとする提案がなされた。

 全日本菓子協会の「令和6年 菓子生産数量・生産金額及び小売金額(推定)」によると2024年のチョコレート市場は小売金額が各社の価格改定効果もあり前年比4.5%増の6312億円を記録した一方で、生産数量は3.6%減の23万1477トンとなった。

 なお、出展した11社(東京11社会)は以下のとおり(50音順)。
江崎グリコ・カバヤ食品・ギンビス・正栄デリシィ・不二家・フルタ製菓・ブルボン・㈱明治・名糖産業・森永製菓・ロッテ。
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