
イオン「トップバリュ」では、お酒を「飲む」「飲まない」双方のニーズに柔軟に対応したマーケティングを強化する。
「お酒の飲み方、接し方が変わってきていることは現場で感じている」と話すのは、イオントップバリュの森常之副社長。
「とくに若い方では、男女とも飲酒習慣が変化。コロナのときには学生がコンパなどが全くできなかったこともあり、飲酒の経験がないまま社会人になった方も多いと聞く。ノンアル飲料の市場は17年比で倍以上に拡大。ここに大きなマーケットがある」。
6月24日に発売した「トップバリュプレミアム プライムフリー0.00%」は、同PBとして初の本格派ノンアルコールビールテイスト飲料。
24日の発表会で森常之副社長㊨ら森氏によれば、ノンアルには2種類のマーケットがあるという。「普段ビールを飲んでいて、休肝日などにノンアルを飲む人。ノンアルのテイストは食が進むから飲むという人。後者は、ビールの味に近づけるとかえって嫌がる傾向がある」。
今回の商品は、ビールの味を追求したビール好きのためのノンアル。
チューハイは「2%」にチャレンジ
また7月1日から発売する「まる搾り もも」は、皮ごと搾ったもも果汁を使ったチューハイ。RTDではアルコール度数3%の商品が増加するなかで、あえて「2%」にチャレンジした。
「これだけ3%が伸びていることを考えると、2%もあるのでは」と森氏。「ちょっとだけ酔いたい」ニーズをつかみたい考え。
他方で「飲む」人のニーズも深堀り。トップバリュでも単品で最大の販売規模を誇る発泡酒「バーリアルグラン」は、シリーズ累計40億本を突破した。さらにこの冬は「洋酒」に本気を出すといい、着々と準備が進んでいる模様だ。
「食文化としてのお酒を大事にする一方、過度な飲酒にならないよう配慮した商品で“ちょうどいい”選択肢をご提供したい」(森氏)。