ここで生産された牛肉の多くは、オーナーの一家が近隣の市街地ゴーリーで経営する2つのホテルに供給される。
「他から仕入れると品質など不明な点もあるため、自分たちで使う牛肉は自ら生産しているのがわれわれの強みだ」。そう説明するのは、農場オーナーのパディ・レドモンド氏。
除草剤や殺虫剤を使用しない環境のもと、13年前から参加するオリジングリーンのプログラムに基づいた運営が行われている。
13年には、ボード・ビアが初開催したオリジングリーン・サステナブル・プロデューサー・アワードで、アイルランドで最も環境に配慮した農家に選出。国内で最も持続可能で効率的、そして環境に優しい農場の一つとして評価された。
12年前からは牛の品種を雌のアンガス種に特化し、年間約500頭を生産。24か月齢まで肥育して出荷している。牧草地での放牧ののち、最後の2か月のみ牛舎で穀物飼料を与えることで、ステーキに適したほどよい霜降りの肉質に仕上げられる。
「牛に与える飼料や、ホテルで提供するジャガイモをはじめとした野菜なども自らの農園で生産している」とパディ氏。
農場では穀物のほか野菜やハーブなど、広大な敷地で様々な作物が栽培されていた。
(つづく)