「日本ワインは注目度が上がる一方で、課題もある」。4月20日の発表会で、同社経営企画部の田村隆幸氏=写真中央㊧=が説明した。
国内のワイナリーは過去10年で200以上増加し昨年には500を突破。輸出量も3.5倍に増えた。ただワイナリーのうち9割が小規模生産者であり、うち約半数が低収益、3割が赤字経営とされる。またワイナリー増加の一方でブドウの収穫量はここ5年ほど減少傾向にある。
低収益の要因として、収益構造の脆弱性や技術・人材不足、農業の構造上の課題、販路・マーケティング力の弱さなどがあることも分かったという。
「メルシャンのワインづくりは150年。無形の資産がたまってきている。これを他のワイナリーに使ってもらえる機会を増やしたい」(田村氏)。
これまでにコンサルティングを手掛けたワイナリー・自治体は13か所。地域やワイナリーごとに異なる課題と向き合うことで、同社としても知見を蓄積してきた。
これまでは栽培・醸造の課題解決が中心だったが、ワイン造りを軸に産業・地域・社会に広がる課題にも対応していく計画だ。また苗木や資材の共同調達ビジネスも開始。複数のワイナリーの購入数量を取りまとめ、調達負荷の軽減につなげる。さらに個人向けのワイン造り体験を支援する新規事業も今月から本格運用し、ワイナリーを起点に地域創生に挑戦する。
田村氏は「(メルシャンのワイナリーがある)山梨や長野とは違う地域を経験できることは貴重。日本全体の栽培技術や知見の蓄積を加速できる」と期待を語った。
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