セブン‐イレブン  阿久津社長 トップダウン型から転換 主体性重視の組織づくりを推進
4月の入社式の様子
 セブン‐イレブン・ジャパンの阿久津知洋社長は、昨年5月の社長就任以降、経営の方向性として「現場起点の組織づくり」を明確に打ち出している。背景には、従来のトップダウン型経営に対する課題認識がある。
「成長期には強い推進力になったが、今はまさに多様化の時代で、経営トップ一人が顧客ニーズを言い当てるのは難しくなっている」と指摘。社員一人ひとりが現場で考え、行動できる組織への転換が不可欠との認識を示した。

 これまでの経営については「50年で築き上げた成功モデルに捉われ、変化が少し遅れた部分もあった」と振り返る。そのうえで、「20代、30代が『いい会社だな』と思える会社に変わらなければならない」と語り、企業風土改革の必要性を強調した。

 こうした方針を象徴する取り組みの一つが4月の入社式だ。従来のグループ合同入社式からセブン‐イレブン・ジャパン単独で開催となり、加盟店向け商品展示会の参加と組み合わせた「体験型」へと大きく刷新。

 社長を含めた役員も円形のステージで新入社員と向き合い対話できる形を採用。社長メッセージの内容も「会社とは」「経済とは」といった説明型ではなく、社会人として働くうえでのヒントを伝える内容とした。

 入社式の模様は社員向けサイトでも配信し、過去最多の視聴数を記録するなど反響も大きく「会社が変わろうとしていることは、社内にも伝わり始めている」と手応えを示す。

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4月の入社式の様子

 今後の成長戦略としては、2030年に日販80万円の実現を掲げる。「十分実現可能」としたうえで、出来たて商品やモバイルオーダー、新領域商品の投入、アプリ改革などを積み上げる方針だ。

 現状については「まだ登り始めたばかりで、1合目にも来ていない」と冷静に見据えつつ、「やるべきことは多いが、焦ることなく、足元を見ながら、地に足を付けた改革を進めていく。
2年、3年と改革を積み重ね、『やはりセブンは強い』と思ってもらえる存在にしたい」と力を込めた。

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