レジェンド・山崎真実が語るグラビアへの思いとラスト写真集「ラ...の画像はこちら >>

『週刊プレイボーイ』に登場する美女たちに記念すべき「初グラビア」の思い出を語ってもらう『初グラビア物語~My First Gravure Story~』。今回は4月15日にラスト写真集『カメリア』(小学館)を発売、グラビア活動に幕を下ろすレジェンド・山崎真実(やまさき・まみ)さんの後編。

山崎さんは2004年、「ミスマガジン2004」で読者特別賞を受賞。以降、グラビア活動休止を含め、約20年間にわたり、各誌の表紙巻頭を飾るグラビア界のレジェンドに。また同時に女優としても、『轟轟戦隊ボウケンジャー』(2006年)ほか、映画、ドラマ、舞台など多岐にわたって活動し続けている。

『週刊プレイボーイ』には2004年46号に初登場以降、現在までに25回、表紙も6回登場。高い人気を誇る。今回はそんな彼女の週プレのグラビアに関するエピソードや、ラスト写真集『カメリア』などについて語ってもらった。

レジェンドによるグラビアへの最後の熱い想いを聞け!

レジェンド・山崎真実が語るグラビアへの思いとラスト写真集「ラスト写真集の撮影前にふたりきりでホテルで......」【初グラビア物語】
『週刊プレイボーイ』2015年28号(撮影/矢西誠二)より

『週刊プレイボーイ』2015年28号(撮影/矢西誠二)より
ーー『週刊プレイボーイ』2004年46号の初登場以降、誌上での山崎さんの人気はうなぎ上りに。表紙も6回ほど飾っています。

山崎 ありがとうございます! 特に一番最初に表紙が決まったときはめちゃくちゃ嬉しかったです。週プレさんって業界の方がすごく読んでいるし、グラビアをやる以上、「週プレの表紙」は目標でしたからね。(誌面を見ながら)あー、これこれ! めちゃフレッシュやな~(しみじみ)。これはサイパンかグアムでロケしたのかな。

撮影自体はいつも通り、肩に力を入れずに臨んだと思います。

ーー当時は週プレに限らずいろいろな雑誌の表紙・巻頭を飾っていました。それが......2011年、人気絶頂の中、山崎さんはグラビア活動を休止されます。一体何があったんですか?

山崎 その頃、あるお芝居のお話をいただいて、そのお仕事の準備などでグラビア活動が1年間できなくなることになったんです。でも1年も休むくらいなら潔く辞めて、女優の仕事に専念しようと思いました。そもそもずっと悩んでいたんですよね。

レジェンド・山崎真実が語るグラビアへの思いとラスト写真集「ラスト写真集の撮影前にふたりきりでホテルで......」【初グラビア物語】
『週刊プレイボーイ』2005年50号(撮影/小塚毅之)より

『週刊プレイボーイ』2005年50号(撮影/小塚毅之)より
ーー悩んでいた? 何をですか? 

山崎 たとえどんなに多くの表紙を飾れても、その状態が永遠に続くわけではないですから。また某誌の編集さんに「真実ちゃんの動きひとつで売り上げが変わるからね」と言われたりして、プレッシャーもあったし。グラビアのお話を多くいただいて嬉しい反面、不安も抱えるようにもなっていたんです。だから正直ホッとしました。

ーーそうだったんですね。ただその4年後、『週刊プレイボーイ』2015年28号で復帰を果たします。

その時はどんな心境の変化が?

山崎 4年にわたり、「もうグラビアやらないんですか?」とか「また見たいです」って声がものすごくたくさん届いて。あと当時所属していた事務所のマネージャーさんからも「グラビアは真実ちゃんの大きな武器だよ。もう一回、やってみない?」と言われて。もともとグラビアの仕事自体、イヤになって辞めたわけじゃない。考えた末にまた頑張ってみようと思いました。

ーーその復帰一発目のグラビアのタイトルはまさしく「ただいま。」。

久々の撮影で緊張は?

山崎 しなかったですね。もちろん年齢的にもちょうど30歳で、どう映るか想像がつかないから少し不安はありましたけど。

レジェンド・山崎真実が語るグラビアへの思いとラスト写真集「ラスト写真集の撮影前にふたりきりでホテルで......」【初グラビア物語】
『週刊プレイボーイ』2015年28号(撮影/矢西誠二)より

『週刊プレイボーイ』2015年28号(撮影/矢西誠二)より
ーーカメラマンの矢西誠二さんは山崎さんからリクエストしたとか。

山崎 そうです。それまで矢西さんのグラビアを褒めていただくことが多かったんですよ。復帰一発目でもあったし、信頼できる人がいいなって。

矢西さんには明るくフレッシュなイメージでとお願いしました。老けたなとか、劣化したとか思われないように(笑)。

ーーさらにこの時はページ作りにも参加したとか。

山崎 写真のセレクトや構成にも立ち合わせていただきました。数千枚もの写真から、掲載される数枚を選ぶのってこんなに大変なんだなって実感しましたね。しかもどう配置するかで見え方だって変わってくる。おかげで仕上がりは満足いく仕上がりになりました。特に扉ページは気に入っています。本当に「ただいま」って言っている感じ。見ていてホッとしますよね。

ーーそれ以降、活動は再び本格化。さまざまな媒体に登場するようになりましたけど、復帰後はどれも笑顔が印象的ですよね。

山崎 重たいだけのグラビアはいやなんです。なので一息つけるよう笑顔のカットを最低一枚は入れて欲しいとリクエストしています。あと以前よりも力をぬいて、カメラを気にしないよう心がけていたら、自然と笑顔のカットが増えたのもあります。昔から結構、怖いイメージに見られますけど、普段はめっちゃ笑うんです(笑)。

ーー普段の撮影では打ち合わせなどにも参加すると聞きます。

山崎 その復帰第一回目の週プレさんの撮影以降はそうですね。テーマとか撮影でやりたいこと、あとカメラマンの人選を私から提案します。ただ何か言うのは最初の1回目だけ。それ以降は言わないようにしています。でないとチームワークが生きてこないんで。

ーー逆にすべてをお任せすることは?

山崎 それは絶対にないです。自分をどう見せたらいいかは自分が一番よくわかっているので。あと私、武器がないんです。大きい胸も、丸みのあるお尻、さらに30代だから若さもないじゃないですか。じゃあ何で戦うねんっていったら経験値と表現力なんです。その武器をいかすためにもはっきり言うようにしていますね。たまに言いすぎてしんどいと言われたこともあるけど(笑)。

ーーグラビアはキャリアに比例して、肌の露出も増える傾向にありますよね。山崎さんのグラビアでも攻めたものが徐々に増えていきましたが、その点については?

山崎 表現に集中しているので、肌の露出は気にはならないですね。本当にダメな部分は見えていないですし(笑)。といいつつ、ラスト写真集『カメリア』ではびっくりするほど脱いでいますけど。まぁ、どうなったかは、実際に見ていただければ。うふふふ。

レジェンド・山崎真実が語るグラビアへの思いとラスト写真集「ラスト写真集の撮影前にふたりきりでホテルで......」【初グラビア物語】
山崎真実

ーーうーっ。期待が募ります。その『カメリア』はどんな内容に?

山崎 カメラマンの藤本(和典)さんには心と体をゼロ距離で撮って欲しいとお願いしました。

ーーゼ、ゼロ距離ですかっ!? つまり究極の恋人目線の写真集というか......!?

山崎 はい。私と藤本さんとは恋人でもなんでもないし、特別な関係ではないですよね。でもそう見えることを目指して欲しいって。そう言ったら、藤本さんは黙っちゃったけど(笑)。

ーー難しいお題ですよね。撮影はどこで?

山崎 北九州です。ただ背景に主張がない場所を選んでいます。でもその前にふたりきりでホテルで撮影しました。

ーーホテルでふたりきりって!?

山崎 あははは。試し撮りしに行っただけです(笑)。藤本さん、どこまでできるか相当悩んだみたいで、テストしたいって。私は「遠慮はいらん」って言いましたけど、タレントとカメラマンですからね。どうしても遠慮しちゃうというか。

ーーう~ん。お互い、かなり腹をくくった撮影だったんですね。

山崎 衣装もメイクも限りなくシンプルにお願いしました。できるだけ肌に近いベージュで、なんなら一枚だけでいいし、しかも透けていてもいいって。あとヘアメイクもすっぴんと間違うほどナチュラルで。余計なものは何もいらない。私の人間臭い部分を撮って欲しかった。そして自分の体だけで勝負したかったんです。

ーー仕上がりは?

山崎 満足しています。もうやり尽くしたかなと思ったけど、ここにきて新しい私がいっぱい収まっていました。特にラスト20ページは本当に見ものだと思います。ただファンの方が「そういう」私を見て、喜んでくれるかはわからないけど(苦笑)。言ってみればグラビア・山崎真実からしたら最高だけど、人間・山崎真実からしたら最低の作品やと思います。

ーーここで新しい自分が撮れたなら、この先もとはならないですか? 

山崎 ならないですね。今回が表現のマックスで最後です。未練もありません。

ーーそういえば某インタビューを読みましたけど、その中で山崎さんは「グラビアが主軸」とお話されていました。女優としてのキャリアが十分あるにも関わらず、そこまで言い切る方は稀ですよね。

山崎 何より原点ですし。それに20年間やり続けてきましたから。

レジェンド・山崎真実が語るグラビアへの思いとラスト写真集「ラスト写真集の撮影前にふたりきりでホテルで......」【初グラビア物語】
山崎真実

ーー山崎さんにとってグラビアの魅力は?

山崎 やはり「山崎真実」って自分の体だけを使って表現することです。何かの力を借りるわけでも、誰かを演じるわけでもない。それができるのも「山崎真実」である私だけ。私にはじまり私に終わる。それはグラビアだけなんです。

ーー女優が主軸ではない?

山崎 そう思ったことは一度もないです。自分の中で私はグラビアをやって、お芝居をしている人だと思っています。

ーーそこまで言い切れるのがすごい! 禅問答みたいですけど、山崎さんにとってグラビアとは?

山崎 う~ん(少し沈黙)。戦場ですね。特に30歳になって、肌の露出が増えてからからは、いろいろな局面で戦いました。相手は編集さんであったり、たまにスタッフであったり、そして自分であったり。本当に命をかけて、やり続けてきたと思います。

ーー最後にグラビアを引退して、今後のヴィジョンは?

山崎 特に新たなものはないですね。これまでやってきた活動の中で、「グラビア」がなくなるだけ。それ以外は何も変わらないです。まだまだ自分の表現を突き詰めていきたいと思っていますね。

レジェンド・山崎真実が語るグラビアへの思いとラスト写真集「ラスト写真集の撮影前にふたりきりでホテルで......」【初グラビア物語】
『ただいま。』山崎真実 撮影/矢西誠二 価格/1320円(税込) 2015年、約4年間のブランクを経て、グラビア活動を再開した山崎真実。その復帰第一作となったデジタル写真集です。沖縄を舞台に、ビーチを元気よく歩き回ったり、ホテルでゆっくりくつろいだり。ほのかな大人の色香がただよう笑顔のカットも満載。眺めているだけで幸せな気分に包まれます。グラビア界のレジェンドの第二章はここから始まりました。

『ただいま。』山崎真実 撮影/矢西誠二 価格/1320円(税込) 2015年、約4年間のブランクを経て、グラビア活動を再開した山崎真実。その復帰第一作となったデジタル写真集です。沖縄を舞台に、ビーチを元気よく歩き回ったり、ホテルでゆっくりくつろいだり。ほのかな大人の色香がただよう笑顔のカットも満載。眺めているだけで幸せな気分に包まれます。グラビア界のレジェンドの第二章はここから始まりました。

【前編はこちら→ラスト写真集が話題のレジェンド・山崎真実が語る初グラビアの記憶「目つきがヤバくて、ほとんどしゃべらないから"とっつきにくいコ"だと思われたみたいです」】

●山崎真実(やまさき・まみ) 
1985年9月20日生まれ 大阪府出身 
身長171㎝ 血液型=B型 
○「ミスマガジン2004」の読者特別賞を受賞し、グラビアデビューする。その後、女優としてさまざまな作品に出演。
公式X【@yamasakimami920】 
公式Instagram【@mami_yamasaki0920】

取材・文/大野智己 撮影/荻原大志