ラ・リーガ第27節が2日に行われ、アトレティコ・マドリードとベティスが対戦した。

 ラ・リーガ3位と5位のチームによる注目の上位対決。
3位のアトレティコ・マドリードは現在リーグ戦で10試合負けなしと好調を維持している。対する5位ベティスもリーグ戦では直近6試合負けなしとこちらも波に乗っている。来シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)出場権確保に向けて、貴重な勝ち点「3」を手にするのはどちらのチームになるのだろうか。

 ホームのアトレティコ・マドリードはアントワーヌ・グリーズマンとアルバロ・モラタが前線を形成。そのほかコケやマルコス・ジョレンテらが先発出場を果たしている。対してベティスはギド・ロドリゲスやボルハ・イグレシアスらがスタメンに名を連ねた。


 序盤は互いにチャンスを作り出す。アトレティコ・マドリードは7分、高い位置を取った右サイドバック(SB)のナウエル・モリーナがボックス内にグラウンダーのクロスを送り、中央で待ち構えていたグリーズマンがダイレクトでシュートを放つ。しかし、これは惜しくも枠の右へ外れた。対するベティスは10分、G・ロドリゲスのノールックパスに反応したイグレシアスがボックス内に抜け出したが、相手守備陣の粘り強い対応に阻まれシュートまで持ち込むことができなかった。

 その後はホームのアトレティコ・マドリードがゲームをやや優位に進める。中盤のコケや前線のグリーズマンで起点を作りつつ、左サイドのヤニック・カラスコの突破や、右に開いたM・ジョレンテのクロスなどでチャンスをうかがう。
23分にはコケの浮き玉スルーパスでグリーズマンが相手DFラインの背後を取ったが、GKの好対応に阻まれシュートは打てなかった。

 前半の終盤にかけてはややオープンな展開に。両チームともサイドを起点とした攻撃が目立つものの、共に相手の守備ブロックを崩し切るまでには至らず、決定的なチャンスを作り出すことができない。両チームともに大きなチャンスがないまま、前半はスコアレスで終了した。

 後半はホームのアトレティコ・マドリードが積極的な入りを見せる。高い位置を取る右SBのモリーナを起点に、幾度となくボックス内にボールを供給していく。
49分にはグリーズマンの右CKにホセ・マリア・ヒメネスが頭で合わせたが、至近距離から放たれたシュートは惜しくもクロスバーを直撃した。61分にはM・ジョレンテの右からの折り返しにファーサイドでフリーのカラスコが合わせたが、GKルイ・シルヴァの好セーブに阻まれゴールとはならなかった。

 対するベティスは63分に決定機。途中出場のホアキン・サンチェスがボックス内にスルーパスを送ると、これに反応したフアン・ミランダが滑り込みながらシュートを放ったが、ボールは枠の右へ外れた。71分にはM・ジョレンテのシュートのこぼれ球をコケが押し込みネットを揺らしたが、オフサイドの判定でゴールは認められなかった。

 86分、ついに試合の均衡が破れる。
中盤からの縦パスをグリーズマンがダイレクトで前方へ送ると、ボックス手前でこのボールを受けた途中出場のアンヘル・コレアがドリブルで相手DFを翻弄。ボックス内での巧みなステップでシュートブロックを掻い潜り、最後は右足で冷静にゴール左下隅に流し込んだ。ホームチームが最終盤に貴重な先制点を手にする。

 このコレアのゴールが決勝点となり、試合は1-0で終了。ラ・リーガ4連勝を飾ったアトレティコ・マドリードは5位に付けるベティスとの勝ち点差を「9」に広げ、トップ4フィニッシュに向けて大きく前進した。また、リーグ戦での無敗記録を「11」に伸ばしている。
次節は9日に行われ、アトレティコ・マドリードはアウェイでラージョ・バジェカーノと、ベティスはホームでカディスと対戦する。

【スコア】
アトレティコ・マドリード 1-0 ベティス

【得点者】
1-0 86分 アンヘル・コレア(アトレティコ・マドリード)