この試合では福岡GK永石拓海が今季のリーグ戦で初先発を果たした。試合後、「無失点はいいですが、得点が生まれていないので、そこをどう後ろからも変えていくか、どういう配球をしていくかも課題かなと思います」とチーム全体の部分での反省点に言及。先制点、追加点がなかなか奪えない展開が多い課題は解決していないとしつつ、「やろうとしていること、足りていないところはたくさんありますが、チャレンジはしようとしていたので、全部が全部悲観するべきではない」とアウェイでのスコアレスドローを前向きにとらえている。
永石は2024年11月に頬骨上顎骨複合体骨折のため長期離脱。今季は3月20日のYBCルヴァンカップ1stラウンド第1回戦で公式戦初出場となり、カップ戦2試合に出場し、リーグ戦でも4月からベンチ入りしての今回の出場となった。「ここ2試合では3失点と、最後に追いつかれる展開だったので、その流れを変える意味で入れられたと思っている」と今季リーグ戦初先発の意図についての見解を示し、「自分の中で絶対的にやらないといけないのは無失点。そこは不格好ながらも達成できました。これを続けて、1点、2点と取れるチームになれば自然と順位は上がってくると思います」、「ここで流れをさらに失って、負け、分け、負けとになれば、何のために自分が入ったのか、となってしまう。もちろん勝ち点3はほしいですが、どちらに転ぶかわからない状況で失点を0で終わることが僕らにとって一番大事なこと」と胸を張った。
今季はベガルタ仙台から小畑裕馬が加入。開幕3試合でゴールを守った。第4節以降はこれまで永石とポジション争いをしていた村上昌謙が守護神に復帰。
「一年間通して一人では守れないと思っています」と、一つのポジションを争う中でのGKチームとしての準備や高め合いなどが大切と説き、「僕、裕馬、菅沼(一晃)、村くんと4人いますけど、リスペクトし合えてやれているので、あまり欲張りすぎないように、自分のできることをやりきるところを100%意識して、また次からやっていかないといけないと思っています。それぞれ特徴が違いますし、僕も村くんも裕馬もカズも、出たら同じようになるかと言えばそうではないですし、結果の出方も違う。でも、取り組みは本当にみんなそれぞれ100%やっていますし、置かれた状況の中で、いい競争もできていますし、いい刺激がお互いに入っていると思います」と、高いレベルでの競争があると強調している。