日本代表は10日、FIFAワールドカップ26アジア最終予選の第10節でインドネシア代表と対戦し、6-0で大勝した。試合後、JFA(日本サッカー協会)の宮本恒靖会長が報道陣の取材に応じ、ここまでの最終予選を振り返るとともに、日本代表のキャプテンマークの重みについても語った。


 日本代表は直近2試合無得点と、攻撃面に停滞感が漂っていたが、インドネシア代表戦では15分にMF鎌田大地(クリスタル・パレス/イングランド)がヘディングシュートで均衡を破ると、直後の19分には、10番とキャプテンマークを託されたMF久保建英(レアル・ソシエダ/スペイン)がダブルタッチから技ありの一撃。前半アディショナルタイムには鎌田が自身2点目をマークすると、後半にはMF森下龍矢(レギア・ワルシャワ/ポーランド)、FW町野修斗(ホルシュタイン・キール/ドイツ)、FW細谷真大(柏レイソル)にも得点が生まれ、6-0と“有終の美”を飾った。

 JFAの会長就任後、初の最終予選を終えた宮本会長は、「前回の大会の予選に比べても、選手層が厚くなっている」と自身の所感を口にする。アジアからの出場枠が「4.5」から「8」に増加したことで、日本代表の8大会連続8度目の出場は最終予選前から有力視されていたが、「枠が増えたから楽に戦えたというよりも、チーム力が単純に上がっていて、だからこそ勝てたのだと思います」と語った。

 一方で、現状に満足している様子はない。宮本会長は今後を見据えて「競争がないとダメだと思います」と発する。「たとえば、今日はJリーグでプレーしている選手がたくさん出場しましたが、これは日本のサッカー界にとってはよかったと思います」と口にし、「Jリーグでやっている選手たちが日本代表で出れるということは、Jリーグの選手たちにも1つは基準ができてきます。またE-1とかもありますし、それが突き上げにつながればいいなと思います」と期待を込めた。

 同時に、この試合ではMF遠藤航(リヴァプール/イングランド)ではなく、久保がキャプテンマークを託された。宮本会長も現役時代は、日本代表のキャプテンとしてリーダーシップを発揮してきたが、日本代表の腕章の重みについては「より特別なもの」と話す。

 遠藤ではなく、久保がキャプテンマークを巻いた背景については、「その意図は、監督に聞いていないから分からない」と正直に明かしつつ、「けれども、あのような責任を任されることで、選手が伸びる部分は間違いなくあります。今日のプレーからも、そのようなものを見られたんじゃないかなと思います」と続け、背番号10に腕章を託したことを「プレーで示さなきゃいけないという思いが伝わりましたし、ポジティブに働いていたんじゃないかなと思います」と評した。


 次回、日本代表として臨むゲームは、7月に韓国で行われるE-1サッカー選手権2025決勝大会。同大会は国内組中心とメンバー編成となる見込み。その後、9月にはアメリカ合衆国遠征を控えており、メキシコ代表、アメリカ代表と、FIFAワールドカップ26の開催国との国際親善試合に臨む。


【ゴール動画】日本代表、最終予選ラストマッチで大量6得点













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