日本代表は10日、FIFAワールドカップ26アジア最終予選・グループCの第10節でインドネシア代表と対戦し、6-0で大勝した。同試合のPOTM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)に選出されたMF久保建英(レアル・ソシエダ/スペイン)が、試合後の会見に出席。
キャプテンマークを巻いたことで得られた気付きや、0-1で敗れた前節オーストラリア代表戦からの反省点、そして残り1年となった本大会への意気込みを語った。

 日本代表は直近2試合無得点と、攻撃面に停滞感が漂っていたが、そんなチームに勢いを与えたのが、“常連組”の2シャドーだった。まずは15分、MF鎌田大地(クリスタル・パレス/イングランド)がヘディングシュートを決めると、直後の19分には久保がダブルタッチから技ありの一撃を叩き込む。前半アディショナルタイムには、久保のパスを受けた鎌田が見事なドリブル突破からループシュートを沈め、3点をリードしてハーフタイムに突入した。後半に入ると、MF森下龍矢(レギア・ワルシャワ/ポーランド)、FW町野修斗(ホルシュタイン・キール/ドイツ)、FW細谷真大(柏レイソル)にも得点が生まれ、試合は6-0でタイムアップ。日本代表が最終予選のラストマッチで“有終の美”を飾った。

 同試合、このチームのキャプテンを務めるMF遠藤航(リヴァプール/イングランド)ではなく、久保が腕章を巻いてピッチに立ったが、予想外の出来事だったという。「今日に関しては遠藤選手が(スタメンに)いたことで、そもそも意識もしていなかった」。だが、森保一監督が「本人に伝えたのは今日の昼食前です」と明かしたとおり、当日になってキャプテンマークを巻くことが伝えられ、久保は「良い意味で努力した」と明かす。具体的には声のかけ方の1つ1つ、円陣の際にチームを盛り上げる言葉のチョイスなど、数々の工夫を凝らしていたようで、「改めて、遠藤選手の偉大さに気付かされました」と本音を口にした。

 また、5日にアウェイで行われたオーストラリア代表戦は、ほとんどの時間でボールを握りながら、相手守備陣を崩し切ることができず、90分の失点により0-1で敗れていた。同試合を振り返った久保とは、「初戦よりも2戦目のほうが、当然僕らのコンディションも上がる」と話しつつ、オーストラリア代表戦も「すごく良いプレーは見せていたと思います。
内容面は申し分なかった」と主張。久保は後半途中の64分よりピッチに立っていたが、「例えば、僕が(ゴールを)決めていれば、危なげなく勝っていた試合です」と語った。

 だが、敗戦から目を背けているわけではない。「素晴らしいパフォーマンスだったけれども、敗戦した事実は受け止めなければならない。そんなことが起こらないように、まず今日は先制点を取ろうと話していた」と久保。その言葉通り、序盤の15分に鎌田が均衡を破ったわけだが、久保は「11人全員が共通認識を持って試合に臨めて、実際に早い時間帯に(先制点)を取れたので、そこからスムーズに試合を進めることができたと思っています」と胸を張った。

 最終予選も終焉を迎え、本大会まで残された時間はおよそ1年間となった。久保は6月14日から7月13日にかけてアメリカ合衆国にて開催されるFIFAクラブワールドカップ2025にも触れながら、「“ワールドカップ”と名前がつくだけで格式のある大会になりますし、自分自身も興奮します」と正直な思いを打ち明けると、「僕らはナショナルチームのワールドカップに参加するチャンスを得られた。改めて気を引き締めて、各々のチームでいろんな活躍をして、レベルを上げて再び集まりたいです。すごい強い相手とやれる機会も待っていると思うので、残りの1年間でレベルアップして、最高のコンディションで臨めればと思います」と意気込んだ。

 次回、日本代表として臨むゲームは、7月に韓国で行われるE-1サッカー選手権2025決勝大会。同大会は国内組中心とメンバー編成となる見込み。
その後、9月にはアメリカ合衆国遠征を控えており、メキシコ代表、アメリカ代表と、FIFAワールドカップ26の開催国との国際親善試合に臨む。


【ゴール動画】日本代表、最終予選ラストマッチで大量6得点













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