◆JERA セ・リーグ 阪神4ー5巨人(21日・甲子園)

 新1、2番コンビが雨の甲子園で躍動した。増田陸と門脇がともに2安打で勝利に貢献した。

阿部監督は「シーズンまだあと100試合もあるし、試していくことも大事。岡本っていう大きな存在がいない中で、どうやって先制点を取るのかを考えて打順を組んでみた」と起用が的中。ガッツあふれる2人の若武者が打線に勢いをつけた。

 前日20日は才木の前に完封負け。球団史上初の阪神戦開幕から10戦8敗の屈辱を味わった。この日は試合前ミーティングで「熱い気持ちだけはみんな持っていこう」と選手を鼓舞した指揮官。自身3年ぶり1番の増田陸が初回先頭で左前安打でいきなり期待に応えると、1か月ぶりスタメンで今季初2番の門脇が送りバント。開始直後から先発ビーズリーを揺さぶった。4回は1死一塁から増田陸、門脇、吉川の3連打が一挙4点の猛攻につながった。

 不動の4番・岡本が長期離脱。長打に頼らず1点ずつ積み重ねる野球を掲げている。前日まで33試合連続遊撃スタメンで1、2番に定着して奮闘していた泉口は直近3試合無安打の内容も見てベンチスタート。

代わりに遊撃で出場した門脇が守備でも好守を見せた。

 1、2番コンビは今季15通り目。試行錯誤を重ねる中で「リクワキ」が輝きを放った。増田陸は「切り込み隊長として勢いをつけないといけないので集中していた」と話せば、門脇も「強くプレーすることだけを考えた」と気迫を前面に出した。「いい結果になって良かった」と阿部監督。雨も考慮し、5回に中山に代走・増田大を起用して三塁に入れると、直後に三遊間のゴロを好守備。早めに動いて紙一重の接戦を制した。(片岡 優帆)

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