◆東都大学野球春季リーグ戦 最終週第2日▽青学大6-1国学院大(23日・神宮)

 青学大が、5季連続17度目のリーグ戦制覇を遂げた。国学院大を投打で圧倒し、勝ち点5の完全優勝。

東都での5連覇は、11年秋からV6を果たした亜大以来4校目になる。青学大は、全日本大学野球選手権(6月9日開幕・神宮、東京D=報知新聞社後援)への3年連続8度目の出場も決定。大会史上初の3連覇にチャレンジする。

 胴上げのため安藤寧則監督(48)の周りに集まった青学大のメンバーから、自然に「5回だよ!」と声が上がった。教え子に体重約100キロの体をゆだねた指揮官は「幸せです。彼らにしか分からない5連覇のプレッシャーがあったと思う」と感慨を口にした。

 勝ち点を挙げれば優勝という状況で迎えた国学院大戦。今秋ドラフト候補に挙がるエース右腕・中西聖輝(4年)が1回戦を1―0で完封し、この日は変則左腕のバデルナ・フェルガスから次期エースと期待される鈴木泰成が1失点で継投した。「ホッとしたという気持ちが一番です」。胴上げ投手になった3年生右腕も、V5の重みを感じていた。

 安藤監督は、優勝の要因に「我慢」の2文字を挙げた。開幕週の中大戦、勝ち点3同士で激突した亜大戦は、初戦を失いながら連勝で勝ち点をものにした。

「より我慢強さを感じたことが、今季は多かった。『頑張れ!』という場面を、皆で乗り越えてくれた」。国学院大との1回戦のあと、中西は笑顔で明かした。「監督のベンチからの『頑張れ!』の声が、いつも以上に大きく聞こえた。それで頑張ることができました」

 全日本大学選手権では、前人未到の3連覇に挑む。「過去にないことを結果としてやり切ったら楽しい。違う世界が見えるかもしれない」と安藤監督は意欲を見せた。主軸の小田康一郎が「負けず嫌いがそろった」と評するチームは、トーナメント戦でさらなる強さを発揮する。(浜木 俊介)

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