◆米大リーグ メッツ5―7ドジャース=延長13回=(23日、米ニューヨーク州ニューヨーク=シティフィールド)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)のライブBP(実戦形式の打撃練習)登板が、25日(同26日)に急きょ“スライド”となった。当初は24日(同25日)に登板予定だったが、23日(同24日)の敵地・メッツ戦の試合が終わったのが日をまたいだ午前0時56分。

試合後に大谷とD・ロバーツ監督(52)が話し合ったとみられ、休養を取るために延期となった。試合は「1番・DH」でフル出場し、5打数1安打。中断時間を含めると5時間46分、延長13回の死闘を制して3連勝とした。

 さすがに「鉄人・大谷」もスケジュールを変更せざるを得なかった。大谷が監督室から出てきたのは、日をまたいだ午前1時21分。トレーナーらとの話し合いや大谷本人の意向もあって、当初予定されていたライブBP登板が24日から25日に延期となった。ロバーツ監督は「我々には睡眠が必要だ」と笑いながら理由を説明した。

 試合開始約1時間50分ほど前の午後5時20分。30人超の報道陣に三塁側ベンチで囲まれたロバーツ監督は、24日の敵地・メッツ戦前に大谷が23年9月の右肘手術後初めて打者相手に投げることを発表した。移籍後初の対打者とあって指揮官は「翔平にとって1段階の前進。彼がメジャーリーガーを抑えるのを見るのは我々全員が待ち望んでいること」と期待を膨らませていた。

 そんな予定は、雨と死闘が狂わせた。

午後7時10分にプレーボールとなったが、大谷が四球を選んだ3回の2打席目の直後に雨が強くなって同7時57分から1時間38分中断。試合再開後、3点リードで9回を迎えたが追いつかれて延長に突入した。無死二塁からの延長タイブレークもようやく13回にド軍が2点を勝ち越し、試合終了は午前0時56分だった。4時間8分はド軍の今季最長。中断時間を含めると5時間46分、日をまたぐ死闘となった。

 大谷はすぐさま動いた。試合終了13分後にクラブハウスを出て向かったのは宿舎へのバスではなく監督室。試合終了から約13時間後の午後2時頃に開始する必要のあるライブBPは、準備時間なども考慮すると延期が賢明な判断だった。

 試合では9回1死の5打席目に右前安打を放ち10打席ぶりの安打。4打席目終了時に打率3割を一度切ったが、5打数1安打で3割2厘となった。ライブBP登板前日の死闘による予定変更は打者で出場する二刀流だからこそ。25日は千賀との日本人対決に挑む予定だが、その前に投手実戦復帰へのステップを踏む。

(安藤 宏太)

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