町田・黒田剛監督　選手起用がさえて後半戦を好発進「すごく明るい材料として後半戦を迎えられる」 (2025年6月14日)

◆明治安田Ｊ１リーグ ▽第２０節 湘南１―２町田（１４日・レモンガススタジアム平塚） 町田はアウェーで湘南と対戦し、２―１で勝利した。前半アディショナルタイムにＦＷ藤尾翔太がＭＦ下田北斗の右コーナーキックから頭で沈めて先制。後半１７分に途中出場のＦＷ福田翔生に、ピッチ入りからわずか３８秒後に同点弾を決められたが、同３８分にＦＷナサンホが決勝点を沈めた。 この試合前まで湘南とは通算７試合で３分４敗。通算で１点しか取ったことのない天敵だった。しかし、Ｊ２所属時の２０１７年第４２節（１△１）以来８年ぶりのゴール、Ｊ２時代から通じて初の勝利をつかむなど、苦手を払拭（ふっしょく）した。 天皇杯でゴールを決めた藤尾の先発起用、ナサンホの投入する時間など、采配がさえわたった黒田剛監督は「見事なカウンターから１点を失ったが、切れることなく、ぶれることなく、ギアを入れ直して逆転して最後は勝利で終われた。３試合ぶりの勝ち点３という形になるが、後半戦一発目の試合でしたので、すごく明るい材料として後半戦を迎えられる」と笑顔を浮かべた。 ２戦ぶりの先発となった藤尾はワントップで起用。今季はシャドーやウィングバックでの出場がメインだったが、「天皇杯の時の１得点を高く評価した。あとは３バックの背後を狙い続ける彼の貪欲なプレー、したたかなところ。走力と守備力も評価をした。彼が一番乗っている選手。オセフンだったり、デュークも代表帰りだった」と起用の意図を指揮官は説明。出場機会が限られ苦しい状況でシーズン前半を過ごす中、リーグ戦初得点を取った藤尾に、黒田監督は「彼は本来トップのポジションでやりたかったと思う。今日は彼も気持ちよさそうだった。素晴らしいゴールでした」とたたえた。