ドジャース・佐々木朗希投手(23)が事実上、今季の“構想外”となったことを15日(日本時間16日)、ロバーツ監督が明かした。右肩痛で負傷者リスト(IL)入りし、復帰のめどが立たない右腕について「現実的には『今季は彼抜きで考える』と思うのが妥当だろう」と言い切った。
朗希は5月9日の敵地・Dバックス戦の登板を最後に右肩インピンジメント症候群のためIL入り。5月下旬にはキャッチボールを再開させた。だが、13~15日の本拠地・ジャイアンツ3連戦ではベンチ入りしながらも、キャッチボールはしなかった。指揮官は約1週間前に痛み止めの注射を打って再びノースローになったことを明かし「まだ本格的な調整に入る感覚を得られていない。なので準備が整ったと彼が感じるまで待つ、という段階。本人が納得しない限り、無理に投げさせることはしない方針だ」と説明した。
検査では骨や筋肉、じん帯などに大きな異常はなく、朗希も「別に悪いところがあるわけではない。日に日に現時点でもよくなっている感じはある」と話していた。だが、状態が上がってこないことにロバーツ監督は首をかしげる。「痛みはあったと思うけど、それが痛みなのかは分からない。違和感なのか、張りなのか。どう表現するかは彼に聞いてもらいたい」とお手上げ。
今後状態が上向く可能性もあるが、16日には大谷が復帰し、グラスノーやスネルも球宴前後には復帰予定。後半戦の先発ローテは充実した顔ぶれとなる見込みで、現状では朗希の入り込む余地はない。
マイナー契約からスタートした1年目。まだ23歳。救援からのアピール、マイナーからの出直しなど、すぐに先発ローテに入れずとも今後は多くの道があることも事実だ。だが、今季登板ができなければ、来季以降のチーム内序列にも影響しかねない。来年3月のWBC出場にも暗雲が垂れ込める。まずは万全の状態にするのが最優先。弱肉強食のメジャーで生き残るため、自らはい上がることが求められる。