◆日本生命セ・パ交流戦 2025 巨人1―4日本ハム(17日・東京ドーム)

 12球団断トツの本塁打数を誇る日本ハム。2回にいきなり敵の強みである破壊力を見せつけられる展開では、今の巨人には厳しかった。

 先発の井上は初回16球のうちボールは4つだけ。四球は出したくない、逃げたらやられる、そんな思いが強かったのだろう。向かっていく気持ちは大事だが、ボール球で誘うような慎重さがなかったか。返り討ちに遭ったような2回の3発被弾だった。

 外のスライダーを打たれた万波は打った方がうまかったとも言えるが、伏見には外を狙ったストレートが内に入り左翼へ。水谷にも内に投げるはずが逆球になった。いずれも甘め甘めに入っては日本ハム打線は見逃してくれない。

 初回の攻撃も、もったいなかった。先頭の丸が二塁打で出て、坂本が中飛で走者を進め1死三塁。ベテラン2人が作った絶好機で泉口が初球のフォークを打ち損じて浅い左飛に倒れた。先制点を挙げていれば、という悔いが残る。

 借金1。

セ全体の状態が上がらず順位が下がらないのは救いだが、借金はやはりつらい。何とか返済して交流戦を終えたい。(スポーツ報知評論家・高木 豊)

編集部おすすめ