◆東京六大学野球春季リーグ戦 新人戦決勝▽慶大1-0明大(18日・神宮)

 決勝は慶大が明大に1-0で勝利し、新人戦4連覇を成し遂げた。先発した鷲見旺宥投手(2年=岐阜)ら3投手が5安打の完封リレー。

1点を守り切った。

 自ら立候補して今回の主将を務めた大村昊澄(そらと)内野手(2年=慶応)は「連覇というプレッシャーがかかっていたんですけど、しっかり結果に残せて良かったです」と喜びを語った。「自分はベンチスタートになることが多いんですが、とにかく先頭に立って声を出して、活気を生み出すことを意識してやりました」と胸を張った。

 2023年夏、慶応(塾高)が107年ぶりの日本一に輝いた際のキャプテン。しかし、それは過去の話だ。慶大では気持ちも新たに野球道を突き進む。「イチからのスタート。明治も法政も早稲田も、甲子園に出た強豪校からいろんな選手が集まって、自分たちより個々で見たら実力的には上の選手の集団。チャレンジャーになることが大切だと考えています」と言い切った。

 将来の夢に「今までメディアの前で言ったことはないんですが、塾高の監督をやりたいと考えています。社会人野球とか、野球をやりきれるところまでやりきることは自分のこだわりなので、やりきった後はやりたいと考えています」と語ると、報道陣からどよめきが起きた。

 理由を聞かれ、恩師の森林貴彦監督に対する思いを吐露。

「自分は森林さんに人生を変えてもらったと思っているので、その『恩送り』というか。自分も子どもたちの野球人生を変えられるような指導者になりたい」と言った。「人に対して自分の人生を懸けられるというところに森林さんのすごさがあるなと思っていて、本当に子供のためにというところがすごい。そんなに人生を懸けられる人を見たことがなかったので、そういう人間になりたいと思いました」と熱き思いを明かした。

 夏の高校野球神奈川大会開会式では後輩の山田望意(のい)主将が選手宣誓に臨む。「僕、恥ずかしいんですけど、春の関東大会で選手宣誓をやって、そこでちょっと失敗したんです。前もっていっぱい練習しておいてほしいです」と笑いを誘い、優勝会見を結んだ。(加藤 弘士)

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