◆日本生命セ・パ交流戦 2025 巨人2―1日本ハム(18日・東京ドーム)
巨人が日本ハムとの接戦を制し連敗を4で止めた。同点で迎えた7回1死二塁で、丸佳浩外野手(36)が決勝の中越え二塁打を放った。
頼りになるベテランが救った。丸が執念の一振りで仕留めた。快音を残した白球は歓声に押され、前進守備の中堅手の頭を越えていく。「チャンスだったので、積極的にいった。何とか気持ちで、外野を越すことができて良かった」。勝ち越しの決勝適時二塁打。二塁ベース上、自らのヘルメットを両手で交互にたたきながら、歓喜を分かちあった。
燃えていた。
この舞台での活躍だけを信じてやってきた。今季は開幕前の3月22日に右大腿(だいたい)二頭筋筋損傷で離脱する悔しいスタート。「焦っても仕方がない。
グラウンドを離れても最善を尽くし続けた。患部の炎症が治まってからは、血行を促進するために自宅で交代浴。食事では肉離れの修復を早めるアミノ酸などの栄養素を積極的に摂取した。回復に役立つマグネシウム入りの入浴剤も主砲の岡本から勧められてチャレンジ。「皮膚からも吸収するらしくて、和真が『これええっすよ』って教えてくれて、速攻で買って使った。やれることはやろうと思っていたからね」。全ては勝利に貢献するための行動だった。約8週間のリハビリの担当だった種田トレーナーは「(人間にあるとされる)37兆個、全部の細胞が治ろうとしていた」と言う。
3回2死で左前安打を放ち、巨人での交流戦100安打目をマーク。5人目の2チームでの交流戦100安打を達成した。6試合連続安打と波に乗りつつある男の存在は心強い。今季初のお立ち台では「明日勝って貯金ができるようにチーム一丸となって頑張りたい」と誓った。連敗を4で止め、一夜で勝率5割に復帰。巻き返しへ背番号8が最高の追い風を吹かせた。(宮内 孝太)
◆24年の丸の先発1番 丸は昨季、チームの開幕26試合目となる4月28日のDeNA戦(横浜)から1番で固定された。4月26日までは19試合を3、5、6、7番で先発し、チームは7勝10敗2分けの勝率.412。4月28日以降は114試合を全て1番で先発し、チームは62勝47敗5分けの勝率.569。勝率が一気にアップした。
◆2球団での交流戦100安打以上
新井貴浩(神=159、広=148)
内川聖一(横=146、ソ=149)※他にヤ=1
村田修一(横=177、巨=112)
ラミレス(ヤ=125、巨=112)※他にD=36