静岡商は昨春から4季連続で県8強。安定した内野守備を支えているのは、1年夏から正遊撃手を務めている杉山怜矢(3年)だ。

「守備力はずば抜けています」と曲田雄三監督(41)が信頼するように、難しいゴロも好捕してアウトにする。

 目標にしているのは西武の源田壮亮。普段から動画を見て動きを研究しているという。また、同学年にも参考にしている高校生が。「静岡高の石橋(咲人)選手も意識しています。超えたいです」。うまい選手は素直に認める。「技術を盗みたい」と向上心に満ちている。

 今春の県予選は背番号16。静岡北との初戦では先発を外された。刺激を与えることで「もっと成長してほしい」という指揮官の意図だった。「悔しかったです。

ガッツが足りないのかなと思った」。練習のキャッチボールから気持ちをこめて丁寧に行い、自分のプレーを見つめ直した。

 続く静岡学園との県代表決定戦では先発に復帰。県大会では背番号が1ケタの5に変わり、夏は再び6に戻る予定だ。練習試合などで9番だった打順も6番に上がってきており、「攻撃でもポイントになります」と監督は活躍を期待する。

 現在、守備と同様に重点を置いて取り組んでいるのがバント。「5番まで長打がある選手が続くので、送りバントやスクイズが大事になってくる」と自主練習している。堅守と小技で、06年以来の甲子園出場をアシストする。(里見 祐司)

 〇…調子が「めちゃいいです!」と話すのが5番の宮腰龍太郎(3年)。今春の県大会準々決勝・日大三島戦で本塁打を放って以来、「下半身主導で打てるようになった」と手応えを感じている。8強の壁にぶつかっているチームにとって、140キロを超える速球を打ち返すことがテーマ。178センチ、74キロのスラッガーは「タイミングの取り方が大事」とバットを振り込んでいる。

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