◆日本生命セ・パ交流戦 2025 広島2―16ソフトバンク(19日・マツダスタジアム)

 悩める強打者の復活で、ソフトバンクの9度目交流戦V(最高勝率を含む)が目前に迫った。ともに今季最多の16安打16得点の猛攻。

20日にも頂点が決定する。栗原陵矢内野手(28)が自己最多タイの1試合6打点と大暴れ。「勢いのまま明日からの甲子園3連戦、勝ち越したい」と声を張った。

 初回2死一、三塁で153キロを捉えて右中間フェンス直撃の先制2点二塁打。「なかなかチャンスで打てていませんでしたし、何とか一本打ちたかった」と火をつけ、7回2死一、三塁で右越えの4号3ラン。6回に失策もあった5番打者は「足を引っ張ってしまったので取り返そうと思った」と4日・中日戦(みずほペイペイ)以来のアーチをかけると、9回にも押し出し死球で一挙7得点に参加した。

 5月から長い不振。打率2割2分2厘と苦しむが、1割9分7厘で交流戦に突入してから徐々に上げてきた。近藤や柳町と意見交換しながら練習に励み「気持ちのいいスイングになってきた」と好感触。この2日間は一番の助言役である近藤が欠場しているが、その影響で打順を上げ、2戦連続のマルチ安打を記録した。 小久保監督は5回1死二、三塁の捕ゴロの打席も含め、「何とか外野フライを。それができる選手。

求めるところはもっと高い」と、さらに期待。2軍調整の山川とともに栗原の完全復活を「もちろん」と今後のカギに挙げた。「他のチームのことより、自分たちが1つずつ。(交流戦は)あと3試合しっかり勝ちたい」とヒーロー。“完全体”ではないチームだが、2カード連続の勝ち越しを決め、最後はセの首位・阪神ものみ込む。(安藤 理)

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