◆第107回全国高校野球選手権富山大会 ▽1回戦 未来富山11―0富山高専=5回コールド=(11日・黒部宮野)

 富山大会が開幕し、昨夏4強の未来富山は11―0の5回コールドで富山高専を下して初戦突破。先発の140キロ左腕、松井光成(3年)が、切れのあるストレートを武器に5回を1安打、8奪三振で無失点に抑えれば、打線は12安打2盗塁と投打がかみ合った。

松井は一冬を越えて急成長し、大会直前には自己最速140キロをマーク。「自分の持ち味はストレートで押して、テンポ良く投げること。筋トレと食トレに取り組んで変わりました」と明るい表情を見せた。

 プロ注目の145キロ左腕、江藤蓮(3年)は登板しなかったが、4番・中堅で2安打2打点と奮闘した。「打撃にも自信がある。チャンスで勝負強いバッティングです」。5回無死二、三塁では豪快な中越え二塁打を放ち、コールド勝利を呼び込んだ。大差が付いたため、投球する機会がなく「残念でした」と苦笑い。春に比べて体重は2キロアップし、180センチ、87キロと一回り成長。登板に向けて準備も万端だ。

 帽子のつばの裏には、キャプテンの松井清吾右翼手(3年)が書いた「愛」の文字も。「自分は字が下手なので書いてもらった。

ピンチの時は見ています。チーム愛で一つ一つ勝っていきます」と江藤。全員で力を合わせ、悲願の初優勝を目指す。(中田 康博)

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