◆第107回全国高校野球選手権神奈川大会 ▽2回戦 横浜16―0荏田=7回コールド=(11日・サーティーフォー保土ケ谷)
今春センバツ王者・横浜の夏初戦。先発マウンドに立ったのは、最速140キロを誇る背番号20の1年生左腕・小林鉄三郎だった。
「2ストライクに追い込んだら、三振を取ることにこだわっています」。昨夏は中本牧シニアで、中学硬式野球日本一を決めるジャイアンツカップ優勝に貢献。数十校から誘いがある中、「一番成長できる場所」と横浜進学を決断。「中学に比べ、メンタル的に鍛えられた」と強心臓で大役を果たした。視察したDeNAの永池スカウトも「両サイドのコントロールに優れ、キレのあるボールを投げている。今後がすごく楽しみです」と将来性に期待した。
「鉄三郎」の名は池波正太郎の小説をこよなく愛する父・雄之さん(53)が、「鬼平犯科帳」の長谷川平蔵の幼名にあやかり命名。「たまに読んでいます」と語る小林も自身の名を「お気に入りです」と笑った。「神奈川を制覇して、春夏連覇を達成したい」と鉄三郎。
◆小林 鉄三郎(こばやし・てつさぶろう)2009年6月6日、神奈川・横浜市出身。16歳。4歳から野球を始め、小学時代は「若葉台リトルバーズ」でプレー。若葉台中では中本牧シニアで昨夏のジャイアンツカップ優勝に貢献。184センチ、76キロ。左投左打。憧れの選手はドジャース・山本由伸。好きな食べ物はトンカツ、ハンバーグ。