◆米大リーグ オリオールズ7―3メッツ=第2試合=(10日、米メリーランド州ボルティモア=オリオールパーク)
オリオールズ・菅野智之投手(35)が10日(日本時間11日)、本拠地でメッツとのダブルヘッダー第2戦に先発し、6回4安打3失点で7勝目を挙げた。現地観戦した両親、伯父で巨人前監督の原辰徳氏(66)=オーナー付特別顧問=、2017年WBCで投手コーチを務めた権藤博氏らが観戦する中、前半戦最終登板を白星で締め「両親の前で勝ちたかったし、いい姿を見せたかったので。
6試合ぶりに6回を投げ切り、ベンチに戻る際にスタンドの親族に向かって帽子を掲げた。初回に2失点したが、この日最速95・2マイル(約153・2キロ)を計測したツーシームなど6球種を駆使。左打者にはスイーパー、カットボールとスライダー系を効果的に使い、「今までにない攻め方ができた」と手応えをつかんだ。
開幕からローテを守り、前半戦は18試合で7勝5敗、防御率4・44。好発進から一転、この日まで直近5試合は防御率8・87と苦しんだが、「ここまで打たれたことはなかったけど、ある程度は苦しい戦いになるのは覚悟して来てるし、壁に当たって打開できたとは思わないけど、底は脱したと思う」と上昇気流を感じ取った。
当初登板予定で雨天中止となった9日(同10日)に原氏と約30分面会。「新鮮に取り組んでいる」と評した恩師の言葉に、菅野は「守るものはないですから。遠くまで来てもらって、本当にうれしかったし、まだまだ成長した姿を見せたい」と力を込めた。35歳のオールドルーキーは後半戦も若々しく挑戦を続ける。