◆JERA セ・リーグ DeNA1―2巨人=延長11回=(11日・横浜)

 マルティネスは復活セーブを挙げ、ホッとした表情で仲間と勝利を分かち合った。勝ち越して迎えた延長11回裏。

「気持ちの面で、自信というのをもう1回持ち直して臨もう」とマウンドに立った。2番からの上位打線を3人で打ち取り、天を見上げた。8球で片付け、3戦ぶりの無失点で27セーブ目。「チームがようやく勝てたということはうれしいですけど、個人的にはまだまだ納得はしていません」と前だけを見た。

 悔しさと闘っていた。3日の阪神戦(甲子園)では同点の9回に登板し、左膝付近に打球が直撃。無死満塁からサヨナラ犠飛を浴び、開幕からの連続無失点記録がセ・リーグタイの31試合でストップ。移籍後初黒星を喫した。さらに9日の中日戦(福島)では2点リードの9回2死から細川に逆転3ランを許し、今季2敗目。ベンチでは顔を上げることができなかった。SNSでは心ないメッセージも届いた。「本当はあまり言いたくなかったけど、そういうものがたくさん来ました。

当然全てのファンではないと思いますが、自分だけではなくそういうものは控えてほしい」とメッセージを送った。

 重圧がかかるクローザーの支えになっているのは、母国・キューバにいる家族からの応援。「気持ちを切り替えて臨まないといけなかったと思うし、家族からの支えになるようなメッセージがすごい力になった」と感謝を口にした。困難を乗り越え、つかんだ復活セーブ。これからも絶対的守護神としてチームのリードを死守していく。(水上 智恵)

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