◆第107回全国高校野球選手権大会群馬大会 ▽2回戦 健大高崎5―0藤岡中央(12日・上毛新聞敷島)

 健大高崎が5―0で藤岡中央を破り、3回戦へ進出。4季連続の甲子園出場へ幸先の良いスタートを切った。

 ヒーローとなったのは7番・三塁手に抜てきされた1年生・神崎翔斗(1年)だった。0―0で迎えた2回2死。大きな放物線を描いた打球が左翼スタンド中段まで突き刺さった。「狙った球が来たので、思い切ってスイングしました。打った瞬間行ったと思いました」とうれしい高校初の一発は、貴重な先制ソロとなった。4回無死ニ、三塁で迎えた第2打席でも左翼へ犠飛を放ち、計2打点で貢献した。

 神崎は小・中で2度日本一を経験。出身は愛知だが、日本一を狙える学校として同校への進学を決意した。入学から約3か月が過ぎ「指導法や環境が自分に合っていると思う。自分が成長できる環境だと思う」と分析。日々の練習が今日の活躍につながった。

 この日はバットで勝利に貢献した神崎だが、投手としての素質も十分。

今春の関東大会決勝戦では投手として登板した。同級生は「グラウンドに立つと表情が変わる。打つのも投げるのも、全てがすごい」と舌を巻く。「打たれないピッチャーで打撃も守備も完璧なショートになりたい」と投手と遊撃手の二刀流で成功を目指す。

 憧れの選手には巨人・坂本勇人の名前を挙げた。「テレビでプレーや立ち居振る舞いを学んでいる。落ち着いてプレーしているところを参考にしている」と目指すは球界のスター。プロの舞台を夢見る15歳が投打でチームを夏の連覇に導く。(高澤 孝介)

 ◆神崎 翔斗(かんざき・しょうと)2009年9月7日、愛知県生まれ。15歳。小2から山之手少年野球クラブで野球を始め、小6で中日ドラゴンズジュニアに選出。NPB12球団トーナメントで日本一を達成した。

その後、東山クラブに入団し、中3の夏にも日本一を経験した。健大高崎では1年春からベンチ入り。50メートル走6秒5。遠投110メートル。好きな言葉は「限界突破」。目標としている選手は巨人・坂本勇人。175センチ、73キロ。右投右打。

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