◆第107回全国高校野球選手権千葉大会 ▽2回戦 佐倉10―2千葉工=8回コールド=(12日・袖ケ浦市営)

 6月3日に死去した長嶋茂雄さん(享年89)の母校・佐倉が今夏の初戦に臨み、逆転の8回コールドで快勝スタート。天国の偉大なOBに、追悼の白星を手向けた。

15安打10得点と打線がつながり、打ち勝った。

 「4番・サード」の斎藤慶明内野手(3年)は8回1死二、三塁、センターオーバーの2点三塁打を放った。小学4年から6年時、佐倉市内の長嶋茂雄記念岩名球場で行われた野球教室に参加し、長嶋さんの隣で記念撮影をした。

 「4番として1本出したいという気持ちが強く出て、打てて本当に良かったです。長嶋さんは遠くから見ていて、すごいオーラがあるというか、存在感がすごいなと思ってずっと見ていました」

 ナインはユニホームの内側に喪章をつけ、初戦に臨んだ。奥村武広監督(62)は「雲の上から力を貸してもらえればと。何とか1勝は届けたい、白星をお届けしたいなという思いもありました。今日はよくやってくれたなと思っています」と感慨深げ。強い気持ちで立ち向かったナインをたたえた。(加藤 弘士)

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