◆米大リーグ ヤンキース11―0カブス(11日、米ニューヨーク州ニューヨーク=ヤンキースタジアム)

 ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手が11日(日本時間12日)、本拠地・カブス戦に「2番・右翼」で先発出場、2打数無安打1打点。3回先制犠飛に2四球&2三振。

350号に王手をかけてから3試合足踏みとなった。

 しかし、右翼の守備で4回にクローアームストロングの本塁打性の打球をもぎ取り、続くスワンソンのライナーをダイビングキャッチ。8回2死一、三塁では右翼線に上がった飛球をスライディングキャッチと、この日は3度ファインプレーして先発ロドンの8回無失点ピッチングを支えた。

 試合後の会見は次の通り。

 ―あなたの元に大きな3つの打球が飛んだが、そのうちの1つ、カルロス(ロドン)を守るためにあのプレーを決めたいという思いはどれほど強かったか?

 「あれ(8回2死一、三塁の守備は)は本当に大きかった。特にニコ(ホーナー)の打球を照明で見失ってかなり悔しかった。カルロスがマウンドを降りるかと思ったが、あの最後の(タッカーの)打球が来たとき、このプレーを決めなければと思った。本当に素晴らしい試合だった」

 ―あのようなライン際の打球を追うのは、どれほど難しいものか?

 「難しいが、それが自分の仕事である。自分はそのために外野で起用されているのだから、どれだけ難しかろうが関係ない」

 ―ベリンジャーが3本の本塁打を打ったのを見て、どう感じたか?

 「ワオ。4本打ってもおかしくなかった。それくらい彼は素晴らしい夜(試合)を過ごしていた。対戦相手に誰が出てきても関係なかった。

彼はこの打線を勢いづけ、最後までその流れを保ってくれた。本当に見事だった」

 ―3つのキャッチは、どのようにランク付けするか?

 「見返してみなければ、わからない。瞬時のことだったから判断が難しいね。だが、得点を防ぎ、カルロスをそのまま試合に集中させ続けたホームランキャッチが一番だったと思う。それがナンバーワンだな」

 ―ファンが手を伸ばしていたのは見えたか? あるいは、意識しないようにしていたか?

 「意識しないようにしていた。ただ、今季すでに何人かのファンに当ててしまっているので、今回だけは絶対に当てないように気をつけた」

 ―数年前にドジャースタジアムで起きたことを思い出すと、今回のプレーには何か特別な意味があったか? ああいうフェンスに対して常に意識しているのか、それとも単に乗り越えるものとして捉えているのか?

 「自分には仕事がある。ドジャー・スタジアムで起きた件はやばかった(怖かった)が、でもそれを引きずるわけにはいかない。ピッチャーが必死で投げているのだから、自分も外野でしっかりプレーしなければならない」

 ―8回のキャッチのあと、少し時間を取っていたが、気持ちを落ち着けていたのか?

 「あの打球に追いつくのに、まるで1マイル走ったような気分だったから(苦笑)、しっかり捕球したか確認するために少し時間を取った。年を取ったとは思っていないが、時々そう感じることもある(苦笑)。ただ体勢を整えて、全てが問題ないか確認して、またプレーに戻っただけだ」

 ―オールスターゲームが近づいてきていることについて、今の心境はどうか?

 「ワクワクしている。アトランタでの開催なのでとても楽しみだ。我々から多くの素晴らしい選手が出場する予定であり、ベリンジャーも今季の活躍を考えれば滑り込んでほしい。

だが、その前にカブスとの大事な2試合がある。そこをやりきってから、オールスター休みを楽しみたい」

 ―ベリンジャーにあなたがカーテンコールを促したのか?

 「大きな、大きなことだから。ファンも盛り上がっていて、ファンの声援が高まっていったので、自分もうれしかった。彼にとってキャリア初の3本塁打で、しかもピンストライプ姿で、ブロンクスでの試合という特別な舞台だ。これ以上の瞬間はないよ」

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