◆第107回全国高校野球選手権新潟大会▽2回戦 十日町13―0高田農(12日・佐藤池)

 十日町は高田農を5回コールドで下し、3回戦進出を果たした。

 先発は、ケガの影響で昨夏以来約1年ぶりの復帰登板となったエース右腕・大平慎太朗(3年)。

「先頭を遊ゴロに抑えられたことで落ち着くことができた」と流れに乗って、3回無失点被安打1、5奪三振の好投。安堵(あんど)の表情をみせた。

 大平の投球フォームは、昨年に現役を引退した「ミスター社会人野球」こと、元トヨタ硬式野球部の佐竹功年(かつとし)氏にそっくりな、小さいテイクバックからの変則的な二段モーションだった。「最初は佐竹さんを参考にした」。中学2年の夏頃、テイクバックに悩み始めた時に出会った。高校に入って外部コーチと二人三脚で微調整を繰り返すうちに、2年の夏には納得のいくフォームを手にすることができた。「いろんな人に迷惑かけて、心配されて」と苦悩の日々が続いたこれまでの歩みを回顧し、「期待してくれていた方々に1勝を届けられてよかった」と柔らかな表情を見せた。

 3回戦は、新潟(17日・佐藤池)との公立校対決。「チームカラーは僕たちと変わらない。似たようなチーム」と相手をイメージし、「公立勢には負けるわけにはいかない」と闘志を燃やした。

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