◆米大リーグ パドレス―フィリーズ(12日、米カリフォルニア州サンディエゴ=ペトコパーク)
パドレス・ダルビッシュ有投手(38)が12日(日本時間13日)、本拠地・フィリーズ戦に先発し、4回2/3を5安打4失点で降板した。前半戦最終登板で今季初勝利&日米通算204勝目はお預けとなった。
初回は1番・ターナーを三ゴロに仕留めると、前日まで3戦連発の2番・シュワバーには四球を与えたが、3番・ハーパーを三ゴロ併殺に打ち取った。この回最速96・3マイル(約155キロ)を計測したシンカー、直球、カーブ、スライダー、スイーパー、カットボール、ナックルカーブと多彩な球種を駆使する投球術も光った。
しかし、0―0の2回。先頭の4番・ボームへの死球と暴投で無死二塁のピンチを背負うと、5番・カステラノスのワンバウンドの打球に対して背面キャッチを試みたが、はじいた後に一塁へ悪送球(記録は投安と失策)。自らのミスも絡んで先制されると、1死二塁でリアルミュートに左中間への適時二塁打を浴び、もう1点を失った。
それでも、2回に味方がメリルの6号2ランなど3得点で逆転すると、ダルビッシュは直後の3回。2死からハーパーに右翼フェンス直撃の二塁打を許したが、ボームを投ゴロに斬った。4回は3者凡退。1点リードのまま迎えた5回は先頭のケプラーに四球を与え、9番・マーシュの左前打で無死一、二塁。ターナーは左飛に抑え、シュワバーからはこの日最速96・8マイル(約155・8キロ)シンカーで見逃しストライクを奪って3球三振。だが、ハーパーには四球で2死満塁となり、途中出場の4番・ソーサに左前へ2点適時打を浴びて逆転された。ここでシルト監督が交代を告げた。
今季は右肘炎症などのため開幕前から負傷者リスト(IL)入りしていた右腕だが、前回7日(同8日)の本拠地・Dバックス戦でメジャー復帰。4回途中3安打2失点で1敗目を喫したが、野茂英雄(ドジャースなど)の12年を超えて日本人投手最長となる実働13年目シーズン初戦はファンの大歓声に迎えられた。
復帰戦は60~75球程度が目安となる中、63球で5奪三振4四死球だった。2戦目のこの日、黒田博樹(ドジャースなど)を抜いて日米通算では歴代単独トップとなる204勝を狙って登板したが、あとアウト1つで白星が逃げていった。