◆第107回全国高校野球選手権富山大会 ▽2回戦 富山中部8―1魚津工=8回コールド=(13日・県営富山)

 県屈指の進学校、富山中部は8―1の8回コールドで魚津工を下し、3年連続の初戦突破を決めた。最速140キロのエース右腕、日下桜介(おうすけ、3年)が先発し、投打で大活躍。

185センチ、80キロの恵まれた体格を生かし、切れのあるストレートを披露した。6回まで3安打、10奪三振で1失点に抑えれば、4番打者としては2安打4打点で勝利に貢献した。日下は「夏のプレッシャーもありましたが、いい緊張感だった。ストレートで押し、打席ではいろいろと考えずに楽しく打てました」と笑顔を浮かべた。

 今春には浪人生を含めて、県内トップとなる18人が東大に合格。野球部でも文武両道を目指して活動している。普段の練習時間は2~3時間と限られているが、常に効率を考えながら取り組む。難関国立大を目指す日下は「3年生の勉強時間は1日5時間と言われているが、野球部は到底出来ない。授業の合間や隙間時間、遠征のバスで英単語を覚えています」と話す。国立大医学部を狙う2番・多比木悠里中堅手(3年)は「とにかく授業中は眠いので、それを耐えること。朝早く起きて時間を作っています」と努力を続けてきた。

 3回戦の相手は、優勝候補筆頭の富山第一だ。

「気持ちの強さを出して粘り、進学校の強さを見せたい」と多比木。文武両道で培った精神力で勝機を見いだす。(中田 康博)

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