◆第107回全国高校野球選手権東東京大会 ▽2回戦 関東第一8―1武蔵丘=7回コールド=(13日・大田スタジアム)

 昨夏の甲子園で準優勝した関東第一が今夏初戦に臨み、武蔵丘相手に7回コールドで快勝スタートを切った。先発を託された2年生左腕の石井翔が5回3安打無失点、無四死球の快投。

打線は1点リードの5回に打者一巡の猛攻で一挙7点をマークした。

 試合後の米沢貴光監督(49)は「経験のない子たちが自分との戦いを1年間してきて、まだまだ戦ってる最中。今いるベンチのみんなで戦う。それぞれのいいものを出し合ってということを、ずっとやってきた。公式戦経験が少なくて苦しんだ学年なので、よくやってくれたなと思います」と14選手が出場しての初戦突破を振り返った。

 昨夏は3年生主体のチームで甲子園準優勝。新チームは昨秋の東京大会3回戦で帝京に2-3で競り負け、今春の東京大会初戦でも東亜学園に4-5と惜敗した。

 「公式戦を経験してるかどうかはすごく大きい。秋と春に出ても結果が出なかったりすれば、やっぱり怖さしかない。1試合1試合ですね。夏って独特なので。ただ、思い切ってやってほしい。

『思いっきりのやり方』というのがあるので、ウチらしく思い切ってやってほしい。まだまだ失敗を怖がったり、何か準備不足だったりするのでは思います」。大勝にも油断は一切なく、手綱を引き締めた。今年はプロ志望届を提出する予定の選手はいないという。

 同校創立100年のメモリアルイヤー。「1つ1つ勝って、またあの場所に戻りたいというのが一番。その中で100周年を飾れれば一番いい。自分たちと戦います」。一戦必勝の先に、2年連続の聖地が見えてくる。(加藤 弘士)

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