◆第107回全国高校野球選手権東東京大会 ▽2回戦 関東第一8―1武蔵丘=7回コールド=(13日・大田スタジアム)
昨夏の甲子園で準優勝した関東第一が今夏初戦に臨み、武蔵丘に7回コールドで快勝スタートを切った。先発を託された2年生左腕の石井翔が5回3安打無失点、無四死球の快投。
目前の打者が敬遠された。燃えないわけがない。関東第一の主将で4番・越後駿祐遊撃手(3年)は、ほとばしる闘志をバットに込めた。1-0で迎えた5回1死一、二塁のチャンス。外角のストレートを右前に運んだ。追加点だ。キャプテンが打線に火をつけ、この回打者11人で一挙7点とビッグイニングを演出。ナインは初戦特有の重圧からも解放され、1イニング7盗塁とダイヤモンドを駆け抜けた。
「(敬遠された3番の)坂本(慎太郎)頼りのところも正直あるんですが、カバーし合いながらやっている。敬遠されたんで、自分が打って返そうと強い気持ちでいきました」
6月8日に江戸川区球場で行われた大阪桐蔭との創立100周年記念親善試合では、プロ注目の最速149キロ右腕・中野大虎(だいと・3年)の内角ストレートをフルスイングし、左越えにホームラン。適時打も放ち「いつも通り、低い打球を意識して強い打球を打つという意識の中の結果。
スローガンは「絶対日本一」。「去年、あと一歩届かなかったところを、自分たちの代でしっかり結果に出そうと。自分たちの代で最後の夏、チームとしていい形で終わりたい。最高の夏にしたいです」。挑戦の夏が始まった。(加藤 弘士)