◆第107回全国高校野球選手権茨城大会 ▽2回戦 土浦日大1-2水戸商(13日・ノーブルホームスタジアム水戸)

 水戸で行われた名門激突の注目カード。地元校の雄姿を見届けようと、バックネット裏には多くの観衆が詰めかけた。

 一塁側には水戸商の吹奏楽部やサッカー部、ソフトボール部、テニス部なども駆けつけた。全校応援ではなく「希望制」での参加。それにも関わらず満員となった応援席が、地元で同校の勝利を願った。

 大応援団を率いたのは、団長の青木琴音さん(3年)。「野球部と関係があるわけではないんですけど、スポーツで頑張っている姿が好きで応援したい」と立候補したという。「相手は強豪ですけど、地元だし本当に心の底から負けたくない。選手を信じて、勝ってほしいの一言です」。

 思いは通じた。1点ビハインドの7回2死二、三塁。一段とボルテージの上がった声援に背中を押され、代打・菊地拓真(3年)が逆転となる2点適時打を放った。強豪・土浦日大相手の劇的勝利に、浅野謙太監督(35)は「生徒がかなりの数来てくれて、(声援が)勇気になったと思います。本当に感謝しかないです」とコメントした。

甲子園出場14回を誇る名門が、17年ぶり切符へ上昇ムードだ。(古澤 慎也)

編集部おすすめ