◆第107回全国高校野球選手権富山大会 ▽2回戦 小杉8―3富山工(13日・県営富山)

 ノーシードの小杉が8―3で富山工を下し、16年以来の夏16強入りを決めた。打線が13安打と好調で3回には5得点。

双子の大久保兄弟も奮闘した。3回2死二、三塁で、兄の7番・敢太(3年)が四球を選んで満塁にすると、弟の8番・陽向(同)は右前適時打を放って勝利を引き寄せた。塁上では、二人同時に力強くガッツポーズを披露。陽向は「よくシンクロしていると言われます。敢太が前にいると出塁してくれるし、信頼しています」と満面の笑みを浮かべた。

 一卵性の双子で、小学5年から一緒に野球を始めた。同じ左投げ左打ちで、右で字を書くのも同じ。小杉中でも一緒にプレーし、地元の高校を盛り上げたいと揃って入学した。自主トレでは互いに打撃フォームをチェックし、アドバイスを送り合うことも。ケンカをすることもなく、敢太は「お互いに考えていることがわかる。試合や練習でも息が合います」と話す。

 卒業後は共に進学予定で、一緒に野球をするのは今大会が最後。

「寂しさはありますが、最後までやり切りたい。目標の8強入りまであと一歩なので、気を引き締めたい」と敢太。二人で力を合わせ、最後の夏で目標を達成する。(中田 康博)

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