入団テストから支配下選手契約を結んだ巨人の乙坂智外野手(31)が13日、G球場で入団会見を行い、マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターのイチローさん(51)から“金言”を授かっていたことを明かした。

 マリナーズ傘下3Aタコマに所属していた6月上旬。

イチローさんと一緒に練習する機会に恵まれたという。「イチローさんの練習を見て、衝撃を受けた。『振れないと試合で勝負にならない』とおっしゃっていたので、勉強させてもらって、取り組んでいます」。教えを胸に現在は練習からより強く鋭いスイングを心がけており、その打棒を新天地で発揮していく。

 異国で磨いてきたプレーも生かす。DeNAに21年まで所属し、22年からはメキシコ、ベネズエラ、米独立リーグなどのシビアな環境でハングリー精神を養いながら、自身の強みを再確認した。「持ち味は細かい野球。海外に行ってパワーヒッターや長打がある選手と戦うために小技や機動力をアピールして競争に勝ってきたので、日本でも出していきたい。意味のあるアウトの取られ方や、試合を決める一打を求めたい」。チームの勝利のために、自らの武器を生かして何でもやる覚悟だ。

 会見前はイースタン・日本ハム戦の試合前練習に参加し、フリー打撃や守備練習で調整。「すぐ試合に出られる状態。

2、3試合すればマックスの状態になる」と早期の実戦出場を見据える。“イチ流”思考を携える背番号54がチームに新風を吹かせていく。(宮内 孝太)

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