◆第107回全国高校野球選手権 京都大会 ▽2回戦 龍谷大平安9―0京産大付=7回コールド=(13日、あやべ・日東精工スタジアム)
龍谷大平安が、生まれ変わった姿を見せた。打線は2本塁打を含む11安打で9得点。
今年3月、甲子園に春夏19度導いた原田英彦監督(65)が、部員への体罰で退任。川口監督がチームを託され、春季大会は3位と結果を残した。全国最多春夏76度の甲子園出場を誇る名門も、近年は京都国際などの台頭で夏は18年を最後に出場がない。
97年の選手権で準Vに輝いた指揮官は京都大会開幕後に選手を集め「本当に甲子園に行きたい?」と聞いた。「夢の舞台というけど、行けば夢じゃなくなるぞ。行けば今後の人生でいいことしかない。思いの部分が大事」と“甲子園欲”を高める言葉を約1時間、投げかけた。
気持ちが変われば行動も変わる。ノックではミスへの指摘が増えるなど、「甲子園に行きたい思いがプレーに出ている」と、団結力も深まった。7年ぶりの大舞台へ。
◆川口 知哉(かわぐち・ともや)1979年8月25日、京都府生まれ。45歳。平安(現龍谷大平安)では左腕エースとして97年のセンバツで8強。同年秋のドラフト会議で4球団競合の末にオリックス1位で入団。通算9登板0勝1敗、防御率3・75。04年の現役引退後は女子プロ野球の京都などでコーチ、監督を務め、22年に母校のコーチに就任。