◆第107回全国高校野球選手権兵庫大会▽2回戦 滝川4-2津名(13日・明石トーカロ)
兵庫では、古豪・滝川のプロ注目右腕・新井瑛太(3年)が、山本由伸流フォームで2失点完投した。
滝川・新井は最後の打者を投ゴロに打ち取り、審判の「アウト!」の声を聞くと思わず笑みがこぼれた。
5四球を与えながら、最速149キロを計測して6安打2失点で完投。酷暑の中でも終盤にギアを上げる強さがあった。「(ドジャースの)山本由伸投手を参考にしながら、投球フォームをクイックにワインドアップの助走をつけるように変えました」と、U―18日本代表候補。再現性が高く、足を上げる回数を減らすことで体力も温存できる。最後まで戦い抜く技術を身につけた。打っては3番を任され、3打数1安打1打点で勝利に貢献した。
卒業後は進学予定だが、3球団のスカウトが視察したほど注目度は高い。「大学で経験を積んで即戦力になれるように」と、成長への意欲は止まらない。高校生活最後の夏。37年夏の甲子園で4強入りした古豪を80年夏以来、45年ぶりの出場へけん引する。(藤田 芽生)
◆新井 瑛太(あらい・えいた)2007年10月26日、神戸市生まれ。