◆JERA セ・リーグ DeNA4―3巨人(13日・横浜)
巨人が痛い逆転負けで同一カード3連勝を逃した。2回に中山礼都内野手(23)の先制打など3安打で3得点を奪ったが、先発の赤星優志投手(26)が2回に1点、3回には佐野の2ランなど一挙3点を失い逆転を許した。
9回、3者凡退に封じられると、同一カード3連勝を信じていた左翼席のG党からため息が漏れた。逆転負けで、DeNA戦の連勝は6でストップ。勝率5割となり、首位・阪神とは今季最大タイの9・5ゲーム差に再び広がった。3点を先制したにもかかわらず喫した痛い逆転負け。阿部監督は「(3得点)からの1点、がちょっと遠かったですよね」と悔しそうに振り返った。
2回に3本の適時打を放ち前日と同じく3点を先制。勝利への光は見えた。だが無失点で逃げ切った前日とは違い、先発・赤星は2回に死球と坂本の失策などから2点差とされると、3回は佐野の同点2ランなどで3点を献上。あっという間に追う展開となった。
そうなると攻めるしかない。2連投中の大勢はベンチ外。マルティネスや田中瑛も連投していた中、指揮官は赤星を3回43球4失点(自責3)で早々にスイッチ。4回1死二塁で代打・フルプを起用したが見逃し三振に倒れ、2死一、三塁では佐々木が空振り三振に倒れた。5回は先頭・吉川が出塁したが、続く坂本は二ゴロ併殺。前日は勝利こそしたが3得点から突き放せず、この試合は追いつけず、4点目が遠かったのは同じだった。総力戦で臨む気概をのぞかせたが阿部監督の言葉通り、もう1点を奪えないがゆえに重苦しい試合が続く。
この日入団会見を行った乙坂の加入やフルプの支配下昇格などテコ入れはしているが、7月はここまで11試合で1試合平均1・9得点。3、4月の同3・4得点から5月は2・7得点、6月は2・4得点と減少傾向にある。さらに現在4勝6敗1分けだが、11戦中10度が1点差以内。今月のチーム打率はリーグ2位の2割5分8厘と悪くないだけに、好機を確実にものにしていくしかない。
僅差の試合が続くからこそ、ミスは避けたい。
次戦の15日・ヤクルト戦(静岡)で敗れ、阪神が勝てば自力優勝が消滅する危機に再び陥った。それでも阿部監督は「2勝1敗で勝ち越したし、オールスター前の1週間また切り替えて、タイガース戦(19日から3連戦)もあるし、頑張りたいと思います」と前を向いた。前半戦は残り5試合。少しでも首位との差を縮めて、勝負の8月へと向かう。(田中 哲)