◆第107回全国高校野球選手権山梨大会▽1回戦 日本航空3―0東海大甲府(13日・山日YBS)

 プロ注目・最速149キロ左腕の夏が終わった。東海大甲府はエース・鈴木蓮吾(3年)が8回2安打1失点と好投も、打線がふるわず完封負け。

試合後、グラウンドにしゃがみ、両肘をついて号泣した。仲沢広基監督(38)から「今年は鈴木のチーム」とマウンドを託され、甲子園を目指したが、チーム29年ぶりの初戦敗退となった。

 昨夏の山梨大会決勝で対戦した両チームが1回戦で激突。左腕は「県初戦で緊張しているようでは」と最高気温35度の甲府で力強く腕を振った。巨人、ヤクルトなど複数球団のスカウトが見守る中、最速147キロの直球を軸に7奪三振。「大事な場面でも三振が取れた」とうなずいた。

 卒業後はプロ志望を明言。将来は「みんなから応援され、チームから信頼される投手になりたい」と話した左腕。悔しさをバネに、新たな物語への一歩を踏み出した。(綾部 健真)

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