◆米大リーグ ジャイアンツ1―2ドジャース(12日、米カリフォルニア州サンフランシスコ=オラクルパーク)
ドジャース・大谷翔平投手(31)が12日(日本時間13日)、敵地・ジャイアンツ戦に「1番・投手、DH」でフル出場し、今季最長の3回、同最多の36球を投げ、1安打無失点4奪三振と好投した。チームに流れを呼び込み、連敗も7でストップ。
※ ※ ※ ※ ※
大谷はドジャース加入2年目だが、投手としてはまだ5登板。昨季打者として大活躍しただけに、「投手・大谷」には指揮を執るロバーツ監督も興味津々だ。
ド軍監督生活10年目を迎える指揮官だが、もちろん二刀流選手をマネジメントした経験はなく、登板日の大谷の様子を「投げる日は少しとがっている雰囲気がある。言葉にするのは難しいけど…。もちろん打者としても闘争心は強いけど、投げる日はちょっと違う。投手は流れを決める役割もある。だから切り替えているのだと思う」と明かし、「まるで別人格のよう」とまで言った。
先発投手は大谷に限らず、登板日はピリピリとした空気を持っていることは珍しくない。
二刀流での活躍も、周囲が慣れてきてしまった側面もあるが、レジェンド打者を目の前にすると、大谷が唯一無二であることを再確認した。この日は、来場者にメジャー史上最多通算762本塁打を誇るB・ボンズ氏のボブルヘッド人形が配布され、ボンズ氏もグラウンドに姿を見せていた。
ボンズ氏の現役最終年だった07年にジャイアンツで同僚だったロバーツ監督は「バリー(ボンズ)は別格の選手」とたたえながらも、「スプラッシュヒットを打った翌日に先発することはバリー・ボンズでも絶対になかった(笑)。やっぱり(大谷は)クレイジーだよ」と笑いが止まらなかった。(安藤 宏太)