◆パ・リーグ 楽天3―5ソフトバンク(13日・楽天モバイル)
2023年ドラフト1位で高卒2年目のソフトバンク・前田悠伍投手(19)が今季初先発し、6回4安打無失点でプロ初勝利を挙げた。教え子の記念すべき1勝に、大阪桐蔭の西谷浩一監督は「一年間やって力がついてきて、また、たくさんの方のおかけで今日勝てたのかなと思います」と喜んだ。
24年10月1日、オリックス戦でプロ初登板初先発も、3回6失点を喫した。同オフ、恩師の元に訪れた左腕は「今のままではダメだ」と何度も口にしたという。電話でのやり取りの中では「次(1軍に)上がった時には絶対にファームに落ちないように、ずっとローテーションを守れるくらいになるためにやっている」と、力強い言葉もあった。その姿に「ちゃんとやっていたら抑えられるというような、そうは言わないですけど、そういう自信が少しずつ付いているなと感じました。チャンスがあればしっかりやってくれるんじゃないかと思っていました」と西谷監督。同校が夏の大阪大会初戦を飾った翌日、教え子にも待望の瞬間が訪れた。
大阪桐蔭では、下級生から主戦で投げ、3年時は主将兼エースとしてチームを引っ張った。現3年生は、短い期間だが前田の背中を見て過ごしている。この日は練習日。選手らは、休憩時などにグラウンドのテレビに映る先輩の姿に見入っていたという。「去年勝つよりも、少し経って勝てたことに意義があると思っていますので、本当のプロ野球生活がスタートしたと言うと大袈裟かもしれないですけど、ここから(勝利を)積み重ねてもらいたい。(現役部員に)いい刺激になると思います」と西谷監督。