◆第107回全国高校野球選手権南北海道大会 ▽準々決勝 北海7―4北照(13日・札幌円山)

 南北海道大会は準々決勝3試合が行われ、4強が出そろった。準決、決勝はエスコンフィールド北海道で行われる。

北海は北照を7-4で破った。

 ぎりぎり間に合った最後の夏に、北海の出口徳太郎右翼手(3年)が貴重な働きを演じた。4―4で迎えた北照戦の6回、先頭打者として代打で登場すると四球で出塁。5―4と勝ち越すきっかけをつくった。9回は2死三塁からリードを2点に広げる中前適時打で勝利を決定づけ「やっとチームに貢献できてうれしいです」と顔をほころばせた。

 昨年10月、疲労骨折していた右肘を手術した。復帰を目指していた今年3月に痛みがぶり返し、全道優勝した春は棒に振った。「夏は間に合うのか」。不安もよぎったがリハビリに努め、今大会の3日前に選手登録。今年初出場で結果を出した。

 「今も全力で投げられない」と痛み止めの注射と飲み薬は欠かせないが「最後なので気合で」と、幼い頃から憧れて入学した北海の一員としてグラウンドに立てることを意気に感じている。2年前、応援席で優勝を目の当たりにしたエスコン切符を勝ち取り「今回はプレーで貢献したい」と意を強くした。

(砂田 秀人)

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